自分らしくあることを、真摯に追いかけると“運命のデニム”に出会えるのでしょうか。デニムの着こなしが素敵な人は皆、それぞれに自分のスタイルを貫いています。試着も失敗も数多く経験して見つけた、肌のようになじむ1本。彼女たちの大好きなデニムの話には、参考になるヒントが満載です。
運命のデニムに出会う方法02:百々千晴 スタイリスト
百々千晴
スタイリスト
百々さんが持っている6本の〈リダン〉ハイライズ。「一番右が最初に買った25inch。試着時は良かったはずが、しばらくはくとなじんできてサイズが大きい。そんな失敗を糧に24inchを買い足していきました」。同型でも古着がベースのため色やダメージ、丈の長さが一本一本違います。「必ず試着して、好きな色が見つかれば買います」
「小さめのトップをジャストサイズのデニムにタックインして、女性らしい雰囲気で着たいです。靴は〈セリーヌ〉のフラットシューズや〈マノロ ブラニク〉のヴィヴィッドな色のフラットサンダル、〈グッチ〉の黒いビットローファーなどを合わせています。丈は自分で好きなところで切って、洗濯機にかけます」
「白い無地のTシャツは、夏になるとデニムに合わせてたくさん着る」という百々さんが、最近買った白いTシャツ。左は〈フィルメランジェ×ロンハーマン〉、右と下は〈オーラリー×ロンハーマン〉のコラボ。首回りのバインダーや生地の素材感、白の色味といったディテールは異なれど、コンパクトなサイズ感が特徴。
デニムは後ろ姿がとてもかわいい。素敵にデニムを着こなすためには、きちんと努力することも必要です。「昔はそんなに気にしなかったのですが、デニムが似合わなくなるのが一番嫌だなって思っています。買ったときに後ろについていた〈リダン〉の白いパッチはすべて取ってしまいました」
好きになったらどこまでも
「本当に気に入ったら、まったく同じものをいくつも買ってしまうんです。この〈リダン〉のデニムもそう。〈リーバイス®〉のユーズドを一本一本手作業で縫製し直して、現代的なフィットに仕上げています。ハイライズで太腿から膝までがタイトになっているからスタイルがきれいに見える。〈リーバイス®〉ならではの色落ちは他には絶対にないし、後ろポケットのアーキュエイトステッチも“ザ・キング”の風格です。 デニムは定番だけど、時代によって移り変わるもの。シルエットがきれいに出るデザインが私の今の気分だし、ベーシックなアイテムだからこそ“好き!”という気持ちを大切にしたいと思っているんです」
Chiharu Dodo
スタイリスト。現在は『Union』magazineの編集長としても活躍中。「デニムはいっぱい試着することが大切です」