18 Jun 2022
福士リナ、水原希子、Kemioがモデルで登場。東京で開催された〈ディーゼル〉2022年秋冬コレクションのショーをレポート

クリエイティブ・ディレクターにグレン・マーティンスを迎えて初めてのディーゼル 2022年秋冬コレクションが、日本でもお披露め。ランウェイには、福士リナ、水原希子、Kemio、ローレン・サイ、UTAらがモデルとして登場した。
2022年6月9日、ディーゼル2022年秋冬コレクションのショーが東京で開催された。
会場は東京ビックサイト。中に入ると今年2月にミラノで開催されたショーと同様、巨大なインフレータブルキャラクターたちが横たわっている。
ムービーでは見ていたが、実物はやはりかなりの迫力。彼らの息遣いのようなサウンドや、赤い照明、蛇行した客席の並びもそのままだ。このために広大な空間を選んだんだろうなあ、と思っているとショーが始まった。
トップを飾ったのは人気モデルの福士リナ。
ヘアの色が明るくなっていて、新鮮な印象だ。続いて水原希子が登場した。
その他、日本で活躍しているモデルやインフルエンサーたちもランウェイを次々に闊歩していく。
ミラノでの発表時に「デニム」「ユーティリティ」「ポップ」「職人技(アルチザン)」の 4 つのチャプターで構成されていたスタイリングはそう変わらない印象。インパクト大だった全身グリッターメイクも生で見ることができた。
ショー終了後、バックステージでクリエイティブ・ディレクターのグレン・マーティンスに話を聞いた。
今回東京でショーを行なうことになったのは、「ブランドにとって最も重要なマーケットの一つである日本との強いつながりを称えたかったから」。「ロックダウン以降、ヨーロッパ以外の地で最初にやること」として考えてくれたようだ。
そして、「今のところ海外に行くのはまだ難しいところがあるので、ミラノと同じショーを日本のみなさんに見せたくてセットや演出、スタイリングを再現しました」と語った。ただ、「今回のショーだけのために特別なルックを6体用意した」という。
そういえば、福士リナと水原希子が着用していたルックはミラノではブルーデニム製だったし、全身グリッターメイクの赤いルックも、本当はピンクだった。他にもブランドカラーの赤に生まれ変わったルックが。
今回のショーで特別だったことといえば、モデルのキャスティングも。「全員日本で、性別、国籍問わず選びました。日本のモデルはすばらしいと思います」。
これまで来日経験があるグレンは、ストリートも観察済み。日本人の装いやデザインへの理解についても絶賛した。
「日本の方はいつも身なりが整っていると思います。それに、クラフツマンシップと美を追求し、デザインやデザイナーのことを理解しようとしてくれます。他の国ではそうそうないことです!」
ブランドが日本に強い結び付きや敬意を感じてくれているからこそ実現した壮大なショー。ようやくファッションに活気が戻り始めてきたことを実感した夜となった。
Text: Itoi Kuriyama