柄や刺繡、色使いが独創的な世界各地の19ブランドを徹底解剖。デザインの着想源には、彼らのルーツが関わっているのかも。今回はアジア地域をご紹介。
〈ミンジュキム〉〈ユェチ・チ〉〈アンタイトルド コー〉etc.|色鮮やかなエキゾチックブランドに注目!【アジア編】
ASIA
〈ミンジュキム〉
韓国
光州出身のデザイナー、キム・ミンジュ。Netflixのリアリティ番組『ネクスト・イン・ファッション』での優勝も記憶に新しい。大胆なシルエットや鮮やかな配色、柄合わせで知られるが、ドリーミーでやわらかなテイストも実は得意。こちらのワンピースは淡いカラーでボタニカル柄が描き出された1着。
ワンピース ¥97,900(ミンジュキム | ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー)
〈ユェチ・チ 〉
中国
ロマンティックなビーズアクセサリーやバッグが代名詞的存在。今季はパリのチャイナタウンで暮らす中国人女性がテーマだ。その夜景のネオンの輝きを落とし込んだドレスは赤いネットに包まれたピンポン玉の連なりがアクセントに。「サンダルにプリントしたのは“double happiness()” という伝統的なお祝いの紋様です」(ユェチ)
ドレス ¥88,000、シューズ ヒール6.5cm ¥83,600(共にユェチ・チ | エムエイティティ)
〈ユハン ワン〉
中国
東西の文化をミックスした、絵画的なアイテムを数多く発表する中国出身の新鋭。現在はロンドンをベースに活動している。「今季のテーマは、妖怪と人間の不思議な交流を描いた有名な小説『聊斎志異』。トップにあしらった葡萄は豊作の象徴。喜びやお祝いのモチーフとして親しまれています」(ユハン)
トップ ¥45,100(ユハン ワン | ビームス ウィメン 原宿)/ドレス ¥128,700(ユハン ワン | ミートミーアット)
〈アンタイトルド コー〉
インド
英国でファッションを学んだSHENALIとパターンメイクを得意とするRINZINによるデュオ。刺繡やカットワークにフォーカスをあて、すべてのアイテムをインド国内で手がける。パンツにちりばめられたドイリー刺繡の花々。シルクオーガンジーのブラウスに幾重にも縫い留められたコットンのアップリケは、パステルトーンのグラデーションが美しい。
ブラウス ¥31,900、パンツ ¥34,100(共にアンタイトルド コー | RHC ロンハーマン)
〈トトン〉
インドネシア
ペールピンクのコートは、ジャワの紳士服「ブスカップ」をベースに、女性の民族衣装に用いる刺繡技法をミックス。「ジェンダー的な服の境界線を遊び心で表現しています。性別にとらわれないニュートラルなアイテムを通じて、インドネシアをはじめとした現代社会が女性をどのように見てきたのかを探求していきたい」(トトン)
コート ¥115,500(トトン | ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー)
Photo: Wataru Kitao Styling: Mayu Takahashi Text: GINZA