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【今日のファッションのお悩み】Q. 近田まりこさん、私にセンスアップ養成ギプスをはめてください。

【今日のファッションのお悩み】Q. 近田まりこさん、私にセンスアップ養成ギプスをはめてください。

Q.近田まりこさん、私にセンスアップ養成ギプスをはめてください。

A.何かやるときは、徹底的に大胆に。

おしゃれって、洋服以上に着る本人の魅力に左右されますよね。計算通りには絶対いかない。だから、一見関係のないことでも、心に引っかかった〝何か〟をとことん追求してみればいいと思う。たとえば、始まりは憧れの人の真似でも、突き詰めたら自分でしかあり得ないものが残って、それが魅力になる可能性も。ならば、まずは無目的に動いてみる! 直感でこれと引っかかったなかにはきっとそれなりの真実があります。動物的に生きるとパワーが宿るんです。

あと最近はSNSの影響か女の子同士でアピール合戦も盛んです。でも、人はそれぞれ個人で条件も魅力も違うんだから、周りと比べる競争からは早く降りたほうがいい。内面や外側にある〝スペシャル〟を見つけることが大切だと感じます。

 

学生の頃に叔母からハンカチーフをプレゼントされ、自分のイニシャル刺繡にドキッとさせられました。そんなちょっとした特別感や満足感でも十分。映画や本でもいい。昔から「美しいものにふれなさい」と言われるのは、ある意味正しくて何かしらの形になって出てきます。

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普通のハンカチーフでもイニシャルを刻んで贈る、それだけで特別な1枚に変身する。

 

本は、内容がメロディやリリックだとすると、文体はボトム、リズム。アゴタ・クリストフの独特であの骨っぽい文体のリズムに時々身を預けてみたくなる。音楽を聴くように本を楽しむ感覚。他にも場面や人物を想像したり、ディテールを愛でたり、本は感覚を拡張するのに役立つと思うな(音楽もそんな拡張感ありますよね)。映画なら、昔の作品を観て立ち居振る舞いを参考にしてもいい。所作の美しさは本人が醸し出す〝カッコ良さ〟にも通じる気がします。

 

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アゴタ・クリストフによる処女小説『悪童日記』と続編『ふたりの証拠』『第三の嘘』。

 

自分の仕事でも影響を受けているのは、映画『2001年宇宙の旅』。中学生だった私は「美しく青きドナウ」とSFの融合に衝撃を覚えました。異質なものを組み合わせる独創性。何かをやる時は徹底的に、失敗してもいいから大胆にやってみるべきだと教えてくれた作品。きっと、そのほうが人生も面白いですよね。

SONY DSCスタンリー・キューブリック展を訪れた際に撮影した『2001年宇宙の旅』ラストシーンのミニチュア。

近田まりこ

スタイリスト。小学生で初めて自分で選んで買った服は黒タートル。黒は永遠のテーマとか。

Photo:Kengo Shimizu Text & Edit: Aiko Ishii , Ayana Takeuchi

2016年5月号掲載

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