今回のショーのテーマを彼に聞いたところ、自分が見たり聞いたりしてきたストーリーすべて、という答えが返ってきました。それぞれのストーリーにはキャラクターがいて今回発表した各ルックは彼なりにそして現代的にアレンジしてそれらを表現しているとのこと。その輝くオリジナリティ溢れるセンスを味わいたくて「私にもマックスのスタイルを着せて!」とリクエストしたら、着ていた服に重ねてコーディネートしてもらうことができました。マックスワールドのキャラクターを味わえて最高に嬉しかった!
帰国後マックスに追加取材!
Q1. デザインのインスピレーション源とは?
周りの全てのものかな。僕が思うにデザインは様々な要素を集めてきて、それらを結合、そしてそれを再び形成していくプロセスだと思うんだ。
実際、僕は着る服や使用しているもの、家具を全て揃え、それらを一からリフォームしたりした。この場所(アトリエがある建物)にはスケートパークを作ったりしたよ。
例えば暮らしの中で、服を脱いで椅子にかける時、もしくは並んだ照明の下に置いて彫刻を見るように眺める時、視点を変えることでランダムに、そして同時にいくつものインスピレーションを得ることができるよ。
Q2. 服と音楽の関係性は?
服と音楽は同等のものだと捉えて活動しているよ。話は飛ぶけど日本の安土桃山時代から江戸時代に活躍した沢庵宗彭(たくあんそうほう)って知っているかな。彼は茶の湯、書道に親しみ、歌人であり禅僧とマルチに活動した人なんだけど、多くの活動をしているという意味で僕は彼と自分を重ねるんだ。
あと音楽を作る時にはぴったりあった服を着るのがマストかな。
Q3. 日本のカルチャーで好きなものってある?
もちろん。日本のカルチャーは僕に大きな影響を与えてきているんだ。武士道、侘び寂び、自動販売機、神道。僕の精神的な成長には宮崎駿のアニメーションがとても重要な役割を果たしてきたよ。そして久石譲と坂本龍一は僕の人生のサウンドトラックとして流れ続けているんだ。
着物、書道、合気道、刀、国旗、ヤクザ、空手、文字、それらを独自に研究していて僕の世界を作っている。「from followers the function(形態は機能に従う)」というフレーズが僕にとって日本を表しているなと思う。
Q4. 一番最初に作った洋服は?
僕が最初につくった洋服はTシャツだったかな。子供の頃、ステンシルにスプレーしたTシャツをファンシーなカフェで売ったことがあるよ。最初のプリントデザインは頭が電球、キャンディラップが蝶ネクタイ、懐中電灯が身体というものだったよ。
Q5. ジョージアの好きな場所や理由を教えて?
素敵な場所が沢山あるよ。まず、ここの隣の植物園が好き。あとトビリシ(首都)は最高におもしろいと思う。文化が混じり合って混沌としているところが好きだな。例えばソビエトの塔とイタリアの庭、そして今作られているDIY建築物が一緒にあるところ。そこに森や海辺といった自然も小さなコンパクトな空間の中に収まっていていつも刺激を受けているよ。