22 May 2020
GINZAオシャレ相談室 Vol.19「片付けるなら今。クローゼット、ファッションのプロはどう整理する?」

読者のオシャレに関する悩みをWEBで募集。見習いエディターMがGINZA編集部まわりの先輩エディター、スタイリストさん、ヘアメイクさん達の協力のもと解決策を考えます。今回のテーマは、おこもり時期の今だからこそ解決したいこのお悩み。
「クローゼットから服溢れる問題」への対処法
買い物が好きすぎるためか片付けても片付けてもクローゼットが溢れてきてしまいます。どうしたら整理できるでしょうか? 服の管理方法や、無駄買いを防ぐ方法など気をつけてるルールがあれば知りたいです。(29歳・ベンチャー企業営業担当)
GINZA:おうち時間が増えた今、直面している人が多いであろうクローゼットのお片付け問題! いかがでしょうか?
スタイリスト 早川すみれ(以後、早川):クローゼットの中で、スタメンとそれ以外を分けて置いています。着ていない服が分かりやすくなるため、気に入っているのに着用回数が少ない服は休日に鏡の前であててみて新しいスタイリングの可能性を探ってみたりします。
GINZA:ワンピース、ジャケット……など、ついついカテゴリで分けて収納しがちですが、登場回数ごとに分類するのは新鮮ですね。
早川:そうですね。それでもなんかしっくりこなくなってきたり、4シーズン以上着なかったら、フリマに出したりセカンドハンドや古着買取に持って行ってしまっています。
編集者・ライター 渡部かおり(以後、渡部):私は使わなくなった服はまわりに「あげる派」です。母と妹など、家族や親戚にあげる(あの時のあれをちょっと返して。ができるから)。アシスタントにあげる(ほー、そういう着こなし方があるのね、楽しい!が見えるから)。
GINZA:家族だと体型も近いことが多いですし、何より返してもらうことができるのはいいですね。
スタイリスト 木村舞子(以後、木村):私の場合、クローゼットに入りきらないものはなるべく買わないようにしているので、古くなった洋服や1〜2年まったく着てないものについては潔く寄付にまわします。自分のスペースに合った買い物をすることが大事ですよね。
スタイリスト 榊原優佳(以後、榊原):私は「自称堅実家」なので、欲しいお洋服に出会ってもまず2日は考えます……! でもそれでも溢れてきますよね。先日も<NEW YORK JOE EXCHANGE>に大量に売りに出しました。大きい金額が入ることは滅多にないけれど、捨てるよりずっといいしいつでも受け入れてくれるのが楽。リアルのフリマは事前の申し込みなど手間が多いですし、アプリはコミュニケーションや郵送がとにかく大変なので私にはこのやり方が合っています。
GINZA:四者四様の処分方法、ありがとうございます。
榊原:でも、基本的にお洋服っていつか必ずまたその気分になったりするから、正直に言えば手放したくないんですよね……。そのためにも、本当に大切にしたいものだけ買うようにしています。
GINZA:無駄買いを防ぐ者がクローゼットを制する……! 納得です。皆さんの「無駄な買いもの防止策」があれば伺いたいです。
渡部:かなり個人的な意見ですが、①好きな服を買う。②着まわしできるかどうかなんて考えない。の2つです。体はひとつですし、気に入ったスタイリングなら不潔でなければ別に毎日だってすればいい! と本気で思います。その方が自分らしくオシャレできますし、たくさんの服を買って次々と着替えるなんて、今の世の中のありかたからズレています。
木村:私も「数より質」を提唱したいです。質がよく長く着れることを前提に、吟味することが大切です。たとえば、洋服の洗濯表示を見て素材とケアの方法を確認した上で、化学繊維100%やドライクリーニングオンリーのものは避けて、手洗いで自分でケアができるものにしてみてはいかがでしょうか?
榊原:分かります。安いから、という理由で買ったものって結局着なくなってしまいますよね。
早川: 私の場合は、動きづらい服やアイロンやクリーニングが面倒なものは着なくなりがちだと分かってきたので、そういう服を買うときはより一層慎重になるよう心がけています。着ない服の傾向が分かると、買い物をするときに「こういうの買ってもいつも着ないもんなー」と、自分をコントロールできるはず!
GINZA:納得できる買い物をするためには、まずは自分を知ることから! 今回も整いました。
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スタイリスト 木村舞子
百々千晴氏に師事し、独立後は雑誌や女優のスタイリングを手がける。ベーシックアイテムを主軸としたスマートなスタイリングが得意。
Instagram: @maiko.mu
スタイリスト 榊原優佳
飯田珠緒氏に師事し独立。雑誌やカタログを中心に活躍している。愛称はローズ。
Instagram: @yukasakakibara_
スタイリスト 早川すみれ
2011年スタイリストとして独立。文化庁の支援を受けベルギーでダンスカンパニーの舞台衣装に関わる。広告、雑誌、音楽、シアターとジャンルレスに活動。
Instagram: @sumire-hayakawa-stylist
編集者・ライター 渡部かおり
編集プロダクション「FW」主宰。ファッション雑誌、広告ビジュアル、カタログ制作などに携わる。GINZAmagで「編集者・渡部かおりの「かわいい」ゼミナール」を連載中。
Instagram: @fwpress
Illustraiton: Izumi Okaya Text: Saki Masuda Edit: Karin Ohira Cooperation: Kaori Watanabe, Maiko Kimura, Sumire Hayakawa, Yuka Sakakibara