GINZA:オフィスカジュアルと自分の嗜好の中間地点を模索中という質問者さん。このテーマで悩んでいる方、ほかにもかなり多かったです。
編集者・ライター 渡部かおり:まず、この自己紹介文がかわいすぎますね……♡ 一字一句読んで、暮らしを妄想してしまいました。素敵な彼氏ができますように。オフィスカジュアルは、色や柄ではなく、フォルムで遊んでみるのはどうでしょう。たとえばこれからの季節の定番・ネイビーのニットを選ぶとして。袖口のリブが長いとか、オーバーサイズとか、後ろ身ごろが極端に長いとか。一見派手には見えないけれど、フォルムが面白ければ「洗練されたオシャレ」がかなうと思います。
スタイリスト 木村舞子:私もちょっとしたディテールが効いた服でオシャレを楽しむのがおすすめ。もし自分だったら〈オーラリー〉みたいなシンプルだけど気の利いた色や質感のブランドをベースに〈ルメール〉のような、派手さはなくともアイデンティティが確立された洋服を選びたいです。
GINZA:たしかに会社のオシャレ番長を思い浮かべると、カラーはベーシックでも形や細部に一工夫ある服選びをしている気が……! 具体的に変化を出しやすいアイテムがあれば知りたいです。
スタイリスト 早川すみれ(以後、早川):白いデザインシャツなどはいかがでしょう? ロマンチックなムードが好きなら、襟にインパクトがある〈パトゥ〉のシャツ。エッジーなものを求めるなら、〈コムデギャルソン〉でデザインコンシャスな一着が見つかりそうです。
GINZA:プチプラブランドではいかがですか?
早川:質問者さんのあげている〈ザラ〉や〈エイチアンドエム〉からも、パワーショルダーやボリューミーなシャツ、ブラウスが出ていますよ。ホワイトシャツは清潔感でシャキッとした印象が強いので、あえてデザインが効いているものをセレクトして遊んでみるのをおすすめします!
スタイリスト 榊原優佳(以後、榊原):私はいわゆる”企業”に勤めた経験がないのであまりわかったようなことは言えませんが、やっぱりどれだけ制限のある場所であっても、その方の個性って出ると思います。職場で心地よく気分よくすごすための服選びは、限られた中でひとつひとつのアイテムを妥協せずに、自分が心から好きと思えるアイテム(ブランド)で揃える事、実はそれ一択ではないでしょうか?
GINZA:真理な気がします……!
榊原:アシスタントのころ、年に数日だけアルバイトできるときがあって、ミュージアムの受付で働いていました。白シャツ、黒いパンツ、黒い靴がマストでしたがこっそり自分の好きなブランドで揃えていました。確かシャツは〈コムデギャルソン〉、パンツは〈サンシー〉、靴は〈アデュー〉。それだけで気分はいつもよかったし、健全な精神状態を保てていました。白シャツだからって駅ビルで買わなくていいし、パンツだって定番のスーツブランドじゃなくていい。黒いシューズもべたっとした中途半端な高さのヒールのパンプスだけが正解というわけではありません!
GINZA:色・柄だけがオシャレにあらず。制限があるからこそ一点一点こだわりを持って選ぶべし! なんだか初心に帰れたような気がします。