編集部が注目したインスタグラムの気になるレディをご紹介する連載。今回は、パリコレクションやファッションブランドのキャンペーンなどを中心に活躍する日本人ファッションモデルの新井貴子(あらい きこ)@kikoaraiにフィーチャー。彼女を知る4つのトピックをお届けする。
気になるレディをハント!ベストGINZAグラム vol.3
大阪府出身の27歳は
2012年度のミス日本。
27歳には決して見えない無垢な表情と透明感、まるで少女のような容姿を持つ、新井貴子。まちがいなく、いま最も注目されている日本人ファッションモデルといえるだろう。そんな今をときめく彼女、学生時代はファッションに興味がなかったらしい。しかし大学生の時に大阪でスカウトをされ、モデルとしてのキャリアをスタートした。その後は、なんと2012年にミス日本コンテストでグランプリを受賞。同じくモデルである実姉、新井寿枝(あらい ひさえ)も同賞で2011年ミス着物受賞を獲得、姉妹連続受賞となったという。さらにもう一人姉がいて美人3姉妹の末っ子。それにしても、3姉妹の顔がよく似ていること!
実父は元プロ野球選手で
野球解説者の新井宏昌。
驚くのはまだ早い。実は彼女のお父さんは、現在は野球解説者で元プロ野球選手の新井宏昌(あらい ひろまさ)。確かに、涼しげな目元が父親譲りな気がする。お家は厳しく体育会系だったそうで、自身も大阪体育大学に通い、学生時代はアルティメットというスポーツ(※)の選手として活躍した。2012年ミス日本コンテストグランプリ受賞の後は姉とともにシンガポールに移住し、世界的なファッションモデルを目指すべく下積み時代を過ごす。2018年3月に放送された「情熱大陸」では、プロポーションの維持のためにファッションウィーク中もホテルの部屋で、アスリートのように黙々とトレーニングを行い体を鍛える姿が印象的だった。モデルオーディションの場面でも、「絶対に欧米人モデルに負けたくない」と口にし、強い気持ちで臨んでいた彼女。スポ根で世界のファッションブランドに挑む姿は、彼女のこれまでの華々しいキャリアが努力の賜物だったということを物語っている。
(※)バスケットボールとアメリカンフットボールを合わせた様な競技で、フリスビーを用いる。
NYコレクションデビューは
カルバン クラインのショーで。
新井貴子がハイファッションの世界で、最初に脚光を浴びたのは2017年9月に行われた、ラフ・シモンズが手がけた初の〈CALVIN KLEIN 205W39NYC(カルバン クライン205W39NYC)〉のショー。まだ、名前も知られていなかった彼女のフレッシュさに会場は釘付けになり、「あの子は誰?何人?」と声があがったというのだ。水色のロングパーカーに、オレンジ色のポインテッドトゥのハイヒールを身につけ、堂々と歩く姿は清々しく、芯の強さが感じられる眼差しがとても印象的だったことを覚えている。本人も、このショーがモデルとしてのターニングポイントとなり仕事が増えていったと後に語っている。その他にも 〈GIVENCHY(ジバンシィ)〉ー、〈PRADA(プラダ)〉、〈PACO RABANNE(パコ ラバンヌ)〉や〈KENZO(ケンゾー)〉、〈TOGA(トーガ)〉など、数々のクリエイターからラブコールを受け、ランウェイやキャンペーンヴィジュアルに出演。日常的に、彼女の活躍を目にする機会は確実に増えている。
現在は東京を活動拠点に
世界を飛び回る日々を送る。
現在の居住地は、ニューヨーク。フランスとイタリア、さらにイギリスのモデルエージェンシーに所属していることから、世界中で活躍していることはたやすく想像できる。最近、新井貴子がファッション界の話題をさらった活躍は、2018年春夏〈ZARA(ザラ)〉のキャンペーンヴィジュアルへの出演ではないだろうか。〈ZARA〉のキャンペーンにアジア人のモデルが抜擢されるのは、初めてのこと。また撮影はスティーブン・マイゼルが手がけた。実際に彼女自身も撮影を終えてから〈ZARA〉のショップの前で、20フィートにものぼる巨大なキャンペーンヴィジュアルを目前にして涙ぐんだと語っている。モデルの人種が多様化したと言われる現在であっても、モデルの世界でアジア人はまだまだマイノリティ。ビッグチャンスを手にするのは至難の技なのだろう。これからも、持ち前の強い意志とスポ根でチャンスを切り開く彼女には目が離せそうにない。最後に、学生時代はファッションに興味がなかったと語る彼女だが、私服はモノトーンでまとめたスタイルがとても潔く、かっこいいことも付け加えておこう。