休刊後も熱く語られる機会の多い『オリーブ』。何に惹きつけられたのでしょう?みんなが好きだった『オリーブ』って?時代とともに変化した雑誌のスピリットを懐かしいページとともに振り返ってみましょう。
👗FASHION
UNDER COVERデザイナー/高橋 盾が考える『オリーブ』精神 「ファッションのさじ加減を教えてくれた憧れの雑誌。」
ファッションのさじ加減を
教えてくれた憧れの雑誌。
高橋 盾
UNDER COVERデザイナー
デザインやコーディネートに関するさじ加減は、『オリーブ』が教えてくれたものだと思います。男性から見ても楽しめる内容でしたし、他誌よりずば抜けてセンスの良さを感じていたので、80年代半ばくらいから必ず毎号買っていました。当時のストリート感を上品に見せていたところが好きで、写真家の高木康行君はじめ「A STORE ROBOT」周辺の方々が登場していたストリートスナップは、目が釘付けでしたね。今や家族同然のお付き合いをさせていただいている近田まりこさんはじめ、当時のスタイリストさんたちのさりげないスタイリングも、とても新鮮かつ親しみやすかったのを覚えています。本当に憧れの雑誌だったので、94年に自分が出る立場になったときは、戸惑いと喜びを感じたものです。当時の記事を読むと、懐かしさとともに、若さ故の生意気な口調が恥ずかしくてたまらないですね(笑)。調子に乗らず、頑張ります。
94年12月18日号、デザイナー特集の高橋さん。「実日子さんが緊張してました」
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高橋 盾
1969年生まれ。88年文化服装学院に入学し、在学中に友人と〈アンダーカバー〉を立ち上げる。2003 SS以降、パリコレクションに参加している。
Photo: Jun Kato Text&Edit: Tomoko Ogawa