19 Oct 2016
2016年秋のファッション界のビッグニュースのひとつが、KENZO + H&Mのコラボアイテム。お披露目ディナーinパリにお邪魔してきました

2016年秋のファッション界のビッグニュースの一つが、 このコラボレーション。なんで? どんな? と興味津々、 パリでのリリースパーティを取材してきましたよ!
これまでさまざまなデザイナーとコラボレーションをしてきたH&Mが、この秋パートナーに選んだのはKENZO。2011年にウンベルト・レオンとキャロル・リムがクリエイティブディレクターに就任して以来、そのパワフルなデザインで我々を魅了してきたブランドだ。このコラボが面白くないワケがない!!ってことで、お披露目ディナーinパリにお邪魔してきました。
左から: KENZOクリエイティブディレクター ウンベルト・レオン、H&Mクリエイティブアドヴァイザー アン・ソフィー・ヨハンソン、アンバサダー ロザリオ・ドーソン、KENZOクリエイティブディレクター キャロル・リム。
まずはH& Mのクリエイティブアドヴァイザーのアン・ソフィーにインタビュー。
「KENZOは何年も前から、コラボレーションをしたいブランドのリストの中に挙がっていたの。去年はグラマラスでセクシーなバルマンとコラボをしたので、次はまったく違うブランドと組みたいと思ったわけ。2011年の2人が手がけた最初のKENZOのコレクションは素晴らしかったわよね。その時の気分にぴったりなコレクションだと思ったわ、いい意味でワイルドで楽しくて。特にプリントが魅力的だった。我々と彼らの共通点として“Love of Fashion”“Love of the Street”というところがあると思うし。この秋がまさにコラボするべきタイミングだって思ったのよ」
そんなオファーを受けて、KENZOのキャロル・リムはどう思ったの?
「これまで素晴らしいデザイナーたちが選ばれてきたH&Mのコラボレーションに、自分たちが声をかけてもらってとても光栄だと思ったわ。私たちはここ5年間、KENZOのアーカイヴからデザインを落とし込むことはしてこなかったんだけど、今回のコラボはそれをやるいい機会だと思ったの。高田賢三氏がデザインしたプリントと私たちのプリント、高田氏のシルエットと私たちのシルエット、それらをモダンに融合させてデザインしたのよ。私たちのエネルギーを、世界に4000も店舗を持つH&Mが多くの人たちに届けてくれると思うとエキサイティングだわ」
大胆なカラーブロックも印象的だ。
「そうでしょ? どれが一番お気に入りかは聞かないでね。どれか一つを選ぶなんて難しすぎるから(笑)!」
音楽家や女優、モデルなどさまざまなジャンル(と人種)から選ばれた7名のアンバサダーの一人、クロエ・セヴィニーは、ウンベルトとキャロルとは長年の友だちなんだそう。
「『オープニング・セレモニー』でのコラボ(08年)より前から、NYのお互いの家を行き来するくらいの仲なのよ。ウンベルトのお母さんのお料理もよく食べに行くわ。彼女の作るチキン料理は絶品よ! 彼らはまさに私のホームって感じ。最初にKENZOのクリエイティブディレクターになるって聞いたときは、すごくうれしかったわ。NYを離れてパリで過ごすことが多くなったのは寂しいけど、世界へ羽ばたけるきっかけとして良いことだから。2人は、KENZOを買うことのない若者たちにもアプローチしやすいものを作っていると思うわ。彼らはまったくスノッブではなくて、周りのみんなを仲間に入れてくれるタイプなの。人を選びがちなファッション業界の人たちのなかでレアな存在よね。今回のH&Mとのコラボはそういった彼らの思想の延長にあるんじゃないかしら。みんなが手に取ることができるコレクションなのよ」
〝ヴィンテージ・マニア〟と公言しているクロエにとっても、コーディネートのしがいがあるコレクションなのでは?
「ホントよ! たとえば私が今日着てる(下写真)オーバーオールはヴィンテージのTシャツに合わせやすいし、トップはデニムとも合うし。昨日全コレクションに目を通して、自分の持っている服とのコーディネートを思い描きながら欲しいものリストを作ったの。今すぐ欲しいわ!(ちなみにインタビューは6月末w)。たとえばシックなミニ丈スカートにニーハイブーツを合わせたら、すごくセクシーでパワフルな気分になると思う」
自分でコーディネートしたというクロエ・セヴィーニ。この日のメイクも自分で提案したそう。
発売日の11月3日には世界中のH&Mショップ前に長蛇の列ができそうな予感。近くにショップがない方はオンラインでも購入可能なので、ポチッとしましょ!!
アンバサダーたちが勢ぞろい。いちばん左のベトナム人ミュージシャン スボイは、以前オバマ大統領とラップバトルをしたことがあるそう。
text: GINZA