クローゼットから選び出されたアイテムと、その愛を丁寧に紡いだ文章。石田ゆり子さんのフォトエッセイ『LILY’S CLOSET』が話題だ。今回は特別に、書籍では未掲載の私服スタイルで登場。ゆり子さんのファッション哲学が、服を着る楽しさを再発見させてくれる。
石田ゆり子のフォトエッセイ『LILY’S CLOSET』番外編:書籍には登場しなかった私服スタイルを特別披露
思い返せば二十歳のときに開けたファーストピアスも、 小さなパールでした。
—『LILY’S CLOSET』〈パール〉より
「書籍の刊行記念に何かひとつ宝石を、と思っていました。〈ミキモト〉と〈コム デ ギャルソン〉がコラボレートすることだけでもとても興味深く、そして、“男性のための真珠”という革新的なテーマにも心惹かれました」
上: 二連のパールネックレス ¥750,000、下: パール×チェーンのネックレス ¥600,000[共にアコヤ真珠×シルバー](共にミキモト コム デ ギャルソン | ミキモト カスタマーズ・サービスセンター)/その他*すべて本人・スタイリスト私物
©Liam Gillick Courtesy of TARO NASU
〈ドリス ヴァン ノッテン〉が作る「柄」は、 何があっても品を失うことなくどんなに派手に見えてもなぜか袖を通すと驚くほど肌になじむ。
—『LILY’S CLOSET』〈ドリス ヴァン ノッテンの世界〉より
「ラクロワ氏との共同制作で一層華やかなコレクションの中、これなら私にも着られるかな、と。シャツではなくプルオーバー、立てても寝かせても美しい襟元、ドレッシーでスポーティ。そして、フリルは私の中では王子様のイメージです」
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動きやすくエレガントでマニッシュなのに女性らしい。
—『LILY’S CLOSET』〈シャネルのジャケット〉より
「意を決してジャケットを買いに行ったパリ本店で、思わず衝動買いしてしまいました。もともとオペラシューズが大好きなのですが、そこに蝶ネクタイのようなリボン、コスチュームパールのアクセント。最強の可愛さ。あらためて〈シャネル〉の美学を感じます」
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定番のようでいて、着ると絶対的に「今、着たい服」の空気を はっきりと放ってくる。
—『LILY’S CLOSET』〈エディ・スリマンの新生セリーヌ〉より
「インスピレーションのひとつに“ジェーン・バーキン”が挙げられていた春夏の〈セリーヌ〉から、プルオーバーを。彼女のようにサラッと着ることができたら素敵ですね。マリンテイストもデニム素材も、私の永遠のスタンダードです」
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濁りの無い白が似合う人でいたい!いつもそう思っています。
—『LILY’S CLOSET』〈ホワイトデニム〉より
「究極のシンプル、白いTシャツ。最近、〈ユニクロ ユー〉で驚くほど優秀な1枚に出合ってしまいました。首の詰まり具合、厚手のコットン素材、ストンとしたシルエット、すべて素晴らしい。こちらはメンズサイズをゆるっと着ています」
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Model: Yuriko Ishida Photo: Hiroko Matsubara Styling: Miho Okabe Hair&Make-up: Tamae Okano Text&Edit: Kanako Uchida