ユニーク上等!ルーキー大歓迎!ロンドンコレクションの面白さとは? エディター天野志穂のLONDON 21

ユニーク上等!ルーキー大歓迎!ロンドンコレクションの面白さとは? エディター天野志穂のLONDON 21

渡英してから数シーズン、ショーやプレゼンテーションを見ているロンドン・ファッション・ウィーク(LFW)。毎回感じるのは、NYともミラノともパリとも違う、この街独特の雰囲気。オープンマインドで多様性があり、チャレンジする人を応援するムード。ロンドンでしか生まれないブランドがあるのも本当に頷ける。

英国ブランドと言えば、〈アレキサンダー・マックイーン〉や〈バーバリー〉、〈ポール・スミス〉、〈ヴィヴィアン・ウエストウッド〉、〈ステラ・マカートニー〉…と挙げればきりないほどあり、その下のジェネレーションの〈JWアンダーソン〉や〈アーデム〉、〈クリストファー・ケイン〉なども、すっかりメジャーの仲間入りを果たしている。となると、ジャーナリストたちの注目は次なる本命。ロンドンが面白いのは、実はこのインディーズ感だと思う。毎シーズン、〈トップショップ〉などのサポートもあって、元気な若手ブランドが登場する。しかも、どれもこれも個性炸裂。その独創性を強みに着実にシーズンを重ねて、今やロンドンを代表するブランドに成長した筆頭が〈シモーン・ロシャ〉だ。

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デビュー当時から変わらない、チュールやリボン、パールといったスウィートなディテールをふんだんに取り入れたコレクション。ゴシックなムードとちょっとした毒っ気が、ただのラブリーとは違う彼女にしか作れない世界観を紡ぎ出している。

〈Simone Rocha〉
simonerocha.com

 

ポスト〈シモーン・ロシャ〉と呼び声の高い〈モリー・ゴダード〉は、まだデビューして4年目にもかかわらず、すっかりLFWの目玉のひとつに。

www.kamilkustosz.com, 2017 © kamil kustosz

www.kamilkustosz.com, 2017 © kamil kustosz

www.kamilkustosz.com, 2017 © kamil kustosz

ボリューム満点のドレスが彼女のシグネチャーで、毎シーズン、その期待を裏切らない。スタイルが一貫しているというのは、流れが早いファッションの世界ではやっぱり強みなのだということを確信させてくれる。

〈Molly Goddard〉
mollygoddard.com

 

個人的に注目しているのが〈マルケス・アルメイダ〉。2015年にLVMHのヤングファッションデザイナーのプライズも受賞している実力派。

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モデルをストリートキャスティングで選んだり、イースト・ロンドンの会場で発表するなど、常にロンドンの今の空気感をコレクションに取り込んでいる。パンチの効いたミックス&マッチ感も絶妙だ。

〈Marques / Almeida〉
marquesalmeida.com

 

今シーズン、初めてランウェイショーを行った〈アウェイク〉も話題になりそうな予感。

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デザイナーはコレクション・スナップの常連だった元ロシア版ハーパーズ・バザーのエディター、ナタリア・アラベルディアン。クリーンでフェミニンなムードは彼女そのもの。そして印象的な小物使いでアクセントを効かせていて、実はこんな遊び心も!

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〈A.W.A.K.E.〉
a-w-a-k-e.com

 

ひと言でくくれないほどユニークで、デザイナーの個性がキラキラしているLFW。でも、もし共通のキーワードをつけるなら、「おしゃれって自由!」ってところだろうか。来シーズンもワクワクするような新しいブランドが彗星の如く現れるんだろうな。楽しみ、楽しみ。

天野志穂

Shiho Amano
エディター&ライター。出版社の雑誌編集者だった2013年、ロンドンに住むチャンスに恵まれ、二つ返事で渡英。以降、フリーランスとして活動中。先日見たジャン=ミシェル・バスキアのエキシビションに衝撃を受け、1980年代NYのカルチャーシーンに思いを馳せる。アートと音楽の切り離せない関係性含め、なんと濃密でパワフルな時代だったことか! バービカンセンターで来年1月まで開催中なので、ロンドンに来る機会があればオススメです。
https://www.barbican.org.uk/whats-on/2017/event/basquiat-boom-for-real

Top photo: Jacob Lillis for Simone Rocha

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