2017年ブランドの春夏コレクションのコラボレーターであるアーティストのジュリー・ヴァーホーヴェン。彼女がデザインしたVansのスリッポンに色を塗って自分だけの1足を手に入れられる“MARC JACOBS×SHARPIE テキスタイルマーカーセット”が限定80部で発売されました。内容はスニーカーに加え、マーカー8色が同封されています。
それを記念して、Marc Jacobs×Vansのポップアップイベントがニューヨークと東京で6月16日(金)に同時開催されました。そこでは、各都市を代表するアーティストが思いのままにカスタマイズしたスニーカーが展示されるということで取材を敢行。
先週金曜日の19時過ぎ、会場の原宿ブックマークを訪れると、スニーカーが展示されている地下のスペースへと誘導されました。階段の途中で下を確認するとすでに多くの人が集まっていました。
作品の前にも人だかりが・・・!
階段を降りきって取材者専用の受付を済ませたら、参加アーティストを探し始めることに。
早速Young Juvenile Youthのシンガーとして活躍する、ゆう姫さんを発見!
アートワークを自ら担当することもある彼女は、シュールなイラストが得意。ゆう姫さん、この作品のコンセプトについておしえてください!
「天国とか神々しいイメージが頭の中にあって。写真の右側にあしらった半透明のオブジェは、まずイラストを描いてから3Dプリンターで立体にしました。グループ名はブルーのグルーガンで表現しています」
YJYの電子音楽に通じるカラフルな色味と、ミステリアスな彼女の存在感が作品からも伝わってきますね。
お次はモデルでアーティストの酒井いぶきさん。
文字を印刷したラベルシールを使ったアートを生み出している彼女は、今回も自分らしい一足を目指したという。
「キャンバス地ということもあって、ラベルシールをいつもみたいに貼り付けるのではなく、アイロンで転写させました。選んだ言葉はブランド名や自分の名前のほか『ナイス シューズ♪』などユーモアを感じるものを。さらにアクリル絵具を使って色を乗せ、1日で完成させました」
小学生の頃、カラフルなラベルシールを日用品につけて遊んでいたATですが、こんな素敵なアート作品にできるなんて!お見事です。
最後はアーティストのニキ・ローレケさん。
「東京の街と自然がもっと繋がったらいいなという願いを込めています。なので、素材選びもエコなものを。フラワーモチーフの中心にある球体は新聞紙を丸めているんです。ほかのマテリアルもなるべく家にあるものを利用していて、たとえば和紙のような薄い紙をカラーリングすることで紙に強度を出すなど工夫しました」
ロンドンのセントラル・セント・マーティンのグラフィック学科を卒業し、現在では日本とヨーロッパ、アメリカ西海岸を行き来するグローバルな彼女。その視点で見る、都会と自然の関係性はとても興味深いものでした。
そのほかの作品についてもご紹介しましょう。
人気モデルでDJの水原佑果さん。本人のレインボーな世界観に通じるカラーリングが一目見て彼女の作品だとわかる一足。ラメ入りのペンで彩られているのもかわいい♡
伝統工芸技術を取り入れた作風が特徴のアーティスト西形彩庵さん。底やインソールにツイード、細部にきらきらと輝くビジューが施され、乙女心をくすぐります。
ペインティングから刺繍まで幅広い作風の高木耕一郎さん。普段から動物をモチーフにすることが多い彼は、今回も虎、鳥、蛇を選んでポップに落とし込んでいます。
テセウス・チャンとSTEIDL社が手がけたアート本で1冊丸ごとフィーチャーされた気鋭の美術家、安野谷昌穂さん。彼はアッパーにカットを入れ、全体をデニムのような風合いに仕上げていたのが印象的でした。
れもんらいふの代表として広告や雑誌のエディトリアルなども手がけるアートディレクターの千原徹也さん。キャンバスの隅から隅まで目・目・目………!!!見つめられすぎてドキドキです。
植物の静物画を描いている油絵画家の亀井徹さん。花びらや葉っぱで覆われたスリッポンに本物の虫が!(もちろん、動きません)右側のシューズに這うてんとう虫に癒されました♡
東京では個性豊かな総勢9名の作品がお出迎えしました。一方NYでは、マーク・ジェイコブス本人からスニーカーのイラストを担当したジュリー・ヴァーホーヴェンなど8名のアーティストたちが参加。
創造的なブランドのプロジェクトに、カスタマイズ欲を刺激された一夜となったのでした。
東京の展示は22日(木)まで開催中なので、この機会にインスピレーションを探しに訪れてみてはいかがでしょうか?きっとあなただけの一足を作りたくなるはず!
問い合わせ先
マーク ジェイコブス カスタマーセンター 03-4335-1711