29 Sep 2017
ロンドンで〈MM6 Maison Margiela〉のプレゼンテーションに潜入!

作発表の場を NY からロンドンに移し、クリエイティブなプレゼンテーションを展開する MM6 Maison Margiela。2018 年春夏コレクションも、つい先日終了したロンドン・ファッション・ウィークでのお披露目となった。
場所はコベントガーデン。狭いストリートの一角に突如出現した真っ白な空間。新作コレクションに身を包んだモデルたちが、ショップ3軒分ほどのウィンドウをジャックし、辺りはMM6一色だ。この存在感には毎度毎度あっぱれ!
入れ替わりでウィンドウに立つ、最新ルックを着たモデルたち。
狭い通りがエディターやフォトグラファーでごった返し、まるでストリートジャックのような様相に。
何がスゴイって、とことん世界観を追求するために、歩道脇に置かれたパイロン(普通は赤色の三角錐)や支柱、警備会社のサインまで白くペイントしちゃうこだわりが半端ない。いつの間に?という感じ。
毎回、趣向を凝らしたライブ感のあるプレゼンテーションを行なうことでも話題のMM6。今シーズンは、会場の床から壁、天井までがグラフィティの嵐。
このグラフィティは、デザインチーム含めたMM6のチームが総動員で手描きしたそう。個性色々なのに、不思議と統一感があるのは、さすが。
バッグやシューズにもグラフィティプリントが登場。
モデルが着ているこのジェンダーレス・スウェットは、プレゼンテーション当日から1週間限定でロンドンのMM6ブティックにて発売されたリミテッドエディション。ほかにTシャツも販売された。
そして何と言ってもユニークだったのが、会場の中でルックブックの撮影をライブでやってしまうという大胆なアイディア。ウィンドウに立っているモデルたちが順番にカメラの前に立ってパシャリ。その横ではモデルのメイクの最終タッチをしている姿も。舞台裏まですべてプレゼンテーションの一巻というMM6の遊び心がニクい!
出来上がったルックブックの一部がこちら。
コンセプチュアルなデザインながらも、日常のワードローブに不思議としっくりなじむMM6の最新ラインナップから溢れるのは、ストリート&アートのミックス感。これから秋冬本番というのに、すでに春夏の新作が待ち遠しいから困ってしまう。

天野志穂
Shiho Amano
エディター&ライター。出版社の雑誌編集者だった2013年、ロンドンに住むチャンスに恵まれ、二つ返事で渡英。以降、フリーランスとして活動中。ナショナル・トラストが管轄しているハムステッドにある建築家アーノ・ゴールドフィンガーの自宅、2 Willow Roadの見学ツアーに参加し、静かに感動。1930年代後半に建てられたと思えないモダンなアイディアが随所に光り、こんな家に住みたいなーとしみじみ。写真撮影が禁止だったので(涙)、心にいっぱい焼き付けておきました。https://www.nationaltrust.org.uk/2-willow-road