1903年創業の帽子ブランド〈ミュールバウアー〉が、2022年8月5日(金)から9月1日(木)まで、期間限定ショップ「ザ ハウス オブ ミュールバウアー」を開催。会場となる「goldie H.P.FRANCE POP UP SHOP 表参道」に、形のないもの(ブロブ)をテーマにした新作コレクションがいち早く届く。
〈ミュールバウアー〉の新作は、帽子なのに形がない!?かぶりものの本質がデザインされる
創業100年を超えるオーストリアの帽子ブランド〈ミュールバウアー〉。4代目のデザイナーであるクラウス・ミュールバウアーは、ブリム(つば)が狭く、羽根が装飾されたオーストリアの伝統的なチロル帽をベースに、モードなコレクションを提案する。
1903年の創業以来、職人と培った歴史を継承し続ける〈ミュールバウアー〉。日常的に身につけられる帽子をコンセプトに、時代に即したコレクションに挑戦している。
この老舗ブランドが2022年秋冬に展開するコレクションが、こちら。
コレクションのテーマは、“BLOB(ブロブ)”だという。“ブロブ”とは英語における擬態語の1つで、ブヨブヨ、あるいはプルプルといった、構造や形状がはっきりしないものを表す言葉だ。
“帽子”と聞けば、ハットやキャップなど、脳裏に明確な帽子像を描くことができる。なのに、構造や形状がはっきりしない帽子、とは……(はて)。
そもそも帽子とは、防暑・防寒・防砂・装飾などを目的としたかぶりものを指す言葉であり、形やデザインに関してルールはない。つまり今回のコレクションは、クラウスが想像の翼を広げて生まれた、型にとらわれないデザイン(デザイナーの遊び心があふれまくっている!!)なのだ。
ふと、サン=テグジュペリの『星の王子さま』の一節を思い出した。「いちばんたいせつなことは、目に見えない」という、アレである。形のないもの(ブロブ)は、目に見えない。クラウスは、こうして帽子の本質を見せてくれているのかもしれない。
2022年8月5日(金)から開催される期間限定ショップ「ザ ハウス オブ ミュールバウアー」には、アーカイブ商品とともにこの新作コレクションもいち早く届くとのこと。老舗ブランドが見せる帽子の真の姿を、ぜひ、見に行ってみてもらいたい。
【ザ ハウス オブ ミュールバウアー】
Text: Ayako Tada