NYより、こんにちは!エディターの福田です。NYの街で出会うオシャレな子に、「そのコートかわいいね」なんて話しかけると、たいていは「ヴィンテージなんだよ」という返事が多い。逆に褒められるアイテムも、古着のことがほとんど。何年も何十年も前の服を、ちょっと自分らしくアレンジして、今の気分で着こなすって、本当にステキなことだなって思う。はい、ヴィンテージが大好きです!
この前、朝起きてすぐに届いていたメールを開けたら、翌日から2日間開催されるヴィンテージ・マーケット「A Current Affair」のお誘いだった。ブルックリンのちょっと外れ、サンセットパークの倉庫街で開かれるポップアップのイベント。もともとはLAで開かれていたもので、昨年からNYにもやってくるようになった。さっそくネットで前売りの入場券($12)をゲットして、翌日は朝早くにブルックリンに向かった。
普段はちょっと殺風景でショッピングデスティネーションとは反対にあるようなエリアなのに、会場の最寄り駅36stに着いたら、「確実に同じ方向に向かうよね」という感じの女の子たちが足早に、いやちょっと駆け足でズンズンと進んでいく。そして、入っていく建物には、この看板!
エレベーターの扉が開いた途端、会場の熱気がムンムン。今回は、LAとNYを中心に80軒以上がベンダーとして参加。NYからは、「NARNIA」や「AMARCORD」など、買い付けのセンスの良さで人気のショップも出店とあって、アンティーク調の一品やラグジュアリーブランドのヴィンテージというより、今の気分に合ったファッション寄りのアイテムがずらり。今日はありそうな予感!
個性の光るスタイルで訪れていたオシャレな人も多く、洋服を見ながら、参加者をチェックしていたら、もうオーバーヒート気味(笑)。せっかくなら、この様子をGINZA読者のみなさまにも紹介したいと思い、急遽、スナップをスタート!
まず、出会ったのが、Marion。 広告業界のプロデューサーという彼女は、ファッションウィーク並みのモードな着こなしで、会場でも一際目立っていた。前回に続き、2回目の参加なんだそ う。柄on柄の組み合わせにたっぷりファーが、彼女のプラチナヘアにもベストマッチ!デニムは古着で、スパンコールの刺繍が美しいプラットフォームサンダ ルは、〈ドリス・ヴァン・ノッテン〉。
そして、次は、イーストヴィレッジにあるヴィンテージショップ「9th St. Haberdashery」 のMeriとStacey!オーナーである2人の着こなしを見てもわかるように、こちらはミリタリーアイテム、ユニフォームやデニムを中心に、20’s〜 30’sの貴重なコットンレースのブラウスも充実。トムボーイ風な着こなしが好きなら、欠かさずにチェックしたいお店。会場でもお店同様にリラックスして いて、気さくな人柄が魅力的。
続いて声をかけたのが、スタイリストのBryn。 笑顔がとってもチャーミング!NYでも、着物スタイルのガウンはとっても人気のアイテム。おへそが見えるくらいの短めにちょこんっと結んだトップスのバラ ンスやスカーフ使いがお見事!今日はエコファーのコートとニットパンツを購入し、早速そのアイテムに着替えて、夜はパーティに行くんだって。
デニムonデニムやワントーンコーデというのは、オシャレな子の基本スタイル。フィルムメーカーとして活躍するJuliaは、絶妙なアイボリーをチョイス。ラフにたっぷりとまとめたお団子ヘアといい、スウェットのタックインといい、さりげないけれど、センスを感じる着こなし。
LAから出店中「The Corner Store」のStaceyは、ミニドレスを1枚でさらりと、大人のロマンティックなコーデがお似合い。甘辛ミックスではなく、あえてバレエシューズで直球スイートという潔さが新鮮!彼女のブースの前に来ると、女の子たちが「わー」と思わず吸い込まれるようにラックへ。ミニドレスやフリルたっぷりのブラウスに夢中になっていた。着こなしの参考になりそうなお店のインスタグラムも要チェック!
そして、ラストを飾るのは、NYファッション界のアイコンの一人である、Lynn Yaeger。『VOGUE』のコントリビューティング・エディターで、ビッグネームにもかかわらず、規模を関係なく、感度の高いファッション・イベントにはアクティブに参加。今日ももちろん個性的な出で立ちで参加されております!
ロンドンにある「Silk and Rope」には手刺繍のフォークブラウスがずらり!季節は冬に向かっているけれど、春夏にはやっぱり着たくなるから、1枚は欲しいかなぁなんて思いつつ、ほかのお店もチェックしていると……、
ドン!このモリッとしたファーラックが可愛すぎる。やっぱり冬はファー!最近では、エシカルな考え方や動物愛護の観点から反対派の人も増え、シチュエーションに合わせて、イミテーションファーを着ることも多いけれど、上質の毛皮で大切に仕立てられたヴィンテージファーは、やはり別格!極寒のNYでは、やはり1枚は持っておきたい。こちらは、NYのダンボにある「Front General Store」から。女性にもフィットするサイズ感の取り扱いとコンディションの良さはNYでナンバーワン!
主役級のアイテムが並ぶLAのショップ「The Kit & Platt Boutique」からは、こちら!セットアップでは物足りず、ブーツも同柄の贅沢な3ピース。1点ずつでも、オントレンドとして楽しめそうだけれど、やっぱりすべてをまとめて着こなしたい。昨シーズンのスカジャンブームから、エイジアンテイストの緻密な刺繍が美しいテキスタイルは今の気分。会場でもみんなの注目度が高め。
ヴィンテージ・アイテムの中でも取り入れやすい1点豪華なステイトメントアクセサリーもずらり。カジュアルにもドレスアップにも使えて、お手頃価格、さらに人とカブることはほぼ皆無といったら、いいことづくめ!(上)「Lisa Victoria」(下)「Marteau Jewelry」
LAの「Just Say Native」には、カラフルで思わず気分が高まるサマードレスが盛りだくさん。いい感じに味の出たスウェットやラブリーなメッセージTも、平場積みで、まさに宝の山!
ブランドの旗艦店やセレクトショップに比べて、ヴィンテージショップの情報は、ほかの都市に住んでいるとなかなか見つけにくいもの。だからこそ、センスの良いお店が集結するこんな合同展なら、ショッピングをしつつ、アメリカのさまざまな都市にあるお店のテイストもチェックできる。お気に入りの一軒が見つけやすくて、なんとも効率的!次回はLAで12/3&4に開催予定とのこと。機会があえば、ぜひチェックしてみてくださいね。
FYI
ちなみに、ヴィンテージ好きの気合いの入った方は、プレビューアドミッション($20)がオススメ!12時の一般オープンより早い10時に入場できるので、デニムのサイズやとっておきの逸品が見つけやすいとのこと。バイヤーやデザイナーは、この時間から参加することが多いんだとか!
A Current Affair
Instagram: acurrentaffair