サステイナビリティへの関心が高まるパリではヴィンテージ=「環境に責任を持ったファッションの楽しみ方」という感覚が定着。セカンドハンドを意味する「Seconde main」やアップサイクルもさかんだ。
海外古着ショップクルーズ! パリvol.2
A.P.C. VINTAGE
2022年4月、北マレに〈アー・ペー・セー〉のセカンドハンド専門店ができた。仏国内の各店舗に持ち込まれたアイテムがクリーニングされた後、他の通常店舗と同じようにディスプレイされる。過去のコレクションが一堂に会しているので、アーカイヴ展を見ているような気持ちにも。靴やレザー小物はサンプル品を販売。
A.P.C. VINTAGE
Compil store
元スタイリストのシャイネズさんとパートナーのアレクシさんが2021年8月に開いたのは、90年代へのオマージュにあふれたショップ。遊び心たっぷりの店内に、比較的年代の新しい古着を洗浄・手入れして陳列。「修復が難しいものや、そのままでは“時代遅れ”なものは、ゴミを減らすためにも自分のデザインで作り直します」とシャイネズさん。
Compil store
NUOVO
2021年3月に移転オープン。シャープな内装に00年代のバイブスが合わさる。「今の流行は大体過去に流行ったもの。だから、古着でも今っぽいスタイルは作れるんです。それも、より環境に責任を持つ形で」と創設者のリザさん。「お店は買いものだけでなく、ムードボードのようなインスピレーションの場にしてほしいです」
NUOVO
RE
STORE Galeries Lafayette Haussmann
エコフレンドリーな商品に焦点を当てる老舗百貨店のギャラリー・ラファイエットの取り組み「Go For Good」。2021年オスマン店に登場したこのエリアは、その進化形の一つ。キャラクターの異なるヴィンテージショップが集うほか、リサイクル素材を使うなど環境に配慮した服作りをするブランドも。古着になじみのない人もフラットな感覚で特別な一着を探せる。セカンドハンドのブランドでは買取も行う。
[RE]STORE Galeries Lafayette Haussmann
YALLÄ
「セカンドハンドこそ未来」という思いのもと、2021年レジーナさんは古着買取と販売のショップを開いた。持ち込まれた服は、状態はもちろん、トレンド性や、店のテイストに合っているかが確認される。店内にはレジーナさん自身が買い付けたヴィンテージピースも並ぶ。賑やかでポップなラインナップは、確たる審美眼の賜物なのだ。
YALLÄ
Twice
経営学の修士課程中に起業したエレーナさん。店舗は2022年3月にオープン。「服が好きだったのと、エコなことをやりたくて」。そこで思いついたのが、インフルエンサーのワードローブの買い取り。新品に近くかつ流行の服を循環させることにつながった。「私の好みが反映された品ぞろえのなかに、インフルエンサーならではの一味変わったアイテムもあるのが面白いかもしれません」