Made in Japanのものづくりを続ける〈アーツ&サイエンス〉。ジェンダーレス、ボーダーレス、ワークウェア、エスニックを基本理念にソニア パークがディレクションする服はモードやトレンドとは 少し違うところにある。けれど数多の“服好き”に愛されている。 自らの服づくり、おしゃれのポリシー…日頃から考えていることを徹底語り下ろし!
「そのもの自体の魅力」ソニア パークと考える。服を着ること、服を買うこと – #03
2017年春夏シーズン、こぎん刺しの専門の方にお願いした服とバッグがあります。こぎん刺しは津軽地方に伝統的に伝わる手仕事。麻の野良着に木綿糸で細かく刺繡をして、寒さにも対応できるようにしていたのだそうです。手仕事のバックストーリーは聞くと世界がまた広がって興味深いのですが、だからといって、それぞれの技術を研究したりはしてないんです。いくら歴史が長く、背景が分厚くても今、感覚的にぐっとこないものもあるし、立派なものだと知りすぎてかえって萎縮することもあるかもしれないと……。もの自体の魅力を素直に受け止められる、クリアな感覚をもっていたいと思います。
また、魅力あるものを生み出せる作り手とものづくりをする過程で、やりとりしながら見えてくることもあります。私たちが伝統的ではない意外な素材やアイデアを提案すれば、おこがましいかもしれませんが、また違った可能性を見つけてもらえるかもしれない。共同作業では、そんな局面もあるから面白いんです。
紙のような軽い感触の豚革財布
A&Sの定番であるJabara long walletを原皮から選び抜いた国産豚革で制作する新しい試み。なめしの技術の確かな日本の職人に依頼。ライトでいて堅牢なつくりが特徴。
Jabara long wallet ¥45,000*来年3月頃発売予定(A&S | シューズ&シングス)
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Sonya Park
〈アーツ&サイエンス〉クリエイティブディレクター。2003年に自身が好きなものをそろえた〈アーツ&サイエンス〉を立ち上げる。日本 をはじめ世界中から選び抜いた作家や職人たちによる日常使いのクラフトを並べた「HIN アーツ&サイエンス 二条通京都」を10/22にオープンしたばかり。この店に隣接してジェンダーレス・ボーダーレスをコンセプトにした「&SHOP京都」も同時に オープン。現在、京都に3店舗、東京に7店舗を運営している。
www.arts-science.com
* Information *
William Welstead 10th Anniversary!
イギリス・コッツウォルズを拠点に独創的なジュエリーを展開するウィリアム・ウェルステッド。A&Sでの10年に渡る展開を記念して、ウィリアム ショップを期間限定でオープン。10点のスペシャルダイアモンドリングの他、様々な貴石を用いたジュエリーが一堂に!
http://arts-science.com/news/william-welstead-10th-anniversary/
AT THE CORNER by ARTS&SCIENCE
東京都港区南青山6-1-6 パレス青山109
03-6418-7960
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Noble Dogs by Domenica More Gordon
ス コットランドのアーティスト、ドメニカ・モア・ゴードンの企画展を先月オープンしたばかりのHIN / Arts & Science, Nijodori Kyotoにて開催中。1800年代後半のイギリスをテーマとしたフェルトワークのほか、オリジナルショートフィルムも。
http://arts-science.com/news/noble-dogs-by-domenica-more-gordon/
HIN / Arts & Science, Nijodori Kyoto
京都府京都市中京区木屋町通二条東入東生洲町482番地3角
075-253-6792
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Yaser Shaw/ Handmade stoles from Kashmir
今 年で3回目となる<Yaser Shaw>のトランクショーを、12月9日(金)から11日(日)の3日間、A&S青山と&SHOP京都にて開催。インド・カシミール地 方の伝統技術を守り、手紡ぎ、手織り、手刺繍のオールハンドメイドによって作られるYaser Shawのパシュミナストール。A&Sのテイストを取り入れた特別なラインアップを含む、約200枚のコレクションが一堂に会します。
http://arts-science.com/news/yaser-shaw/
A&S Aoyama
東京都港区南青山6丁目6番20号パシフィック青山 〒107-0062
03-3498-1091
&SHOP Kyoto
京都府京都市中京区木屋町通二条東入東生洲町482番地3
075-253-6792
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Photo: Satoshi Yamaguchi
Text: Chikako Hara
Cooperation: Yuriko E