ワコールでは11/7(火)から11/12(日)まで、『one fine day〜素敵な下着からはじまる私の一日〜』と題した展覧会をスパイラルガーデンで開催中。“花をえらぶように下着をえらぶ”。そんな女性ならではの朝の至福のひととき、ときめく気持ちを、5人の女性クリエイターがさまざまな手法で表現。今回ginzamag.comは、参加アーティストのひとりであるモデルのLoveliさんにお話を伺いました。
☆ワコール☆深まる秋のキラキラを求めて(vol.8)Loveliら5人のアーティストによる展覧会
会場に入った瞬間、目に飛び込んでくるのは、Loveliさんが“朝”をテーマに撮影した3枚の写真。それも紙ではなく、天井から吊るされた大きな布にプリントされている。
「すべて体のパーツに寄ったもので、一枚目は大切な人の二の腕。二枚目は私の目。三枚目は私のこめかみと指です。大切な人と一緒に過ごした朝に誰もが見たことあるような瞬間を抽象的な写真にすることによって、自分の記憶と重ね合わせてもらえたらなって。朝のまどろみを表現するためにも、ちょっとふんわりしたイメージで撮りました。紙ではなく布にプリントしたのは、カーテンのように朝のゆるやかな風を感じられるような写真にしたかったから。すべて昔から愛用しているコンタックスT2というフィルムカメラで撮ったものです」
壁に飾られているのは、優しく、シンプルな言葉で紡がれた5つの詩。
「詩はすべて、自分自身の体験から生まれています。例えば、“私がおはようって言う前に あなたがおはようって言って それが私の大好き”という詩は、彼と一緒にいるとき、自分がおはようって言うよりも彼におはようって言われるほうが嬉しいと思った瞬間があったから。“抱きしめてよ を 抱きしめて”は、抱きしめてほしいという気持ちを抱きしめてほしいと思った瞬間があったからこそ生まれた言葉です。でも、ここに飾ってある詩たちは、人に見ていただくということを意識して何度も書き直しました。やっぱり、自分の言葉になりすぎてもよくないかなって…」
詩も、写真も、あえて鮮明にしないのは、「自分の朝を、大切な人といる瞬間を、見る人に想像してほしいから」とLoveliさんは語る。
「何も考えずに、ただ見てほしい。ただ眺めることによって、誰かと一緒にいる記憶や、誰かと一緒にいたいと思う感情を思い出していただけたらなって。作品を目の前にしていろいろ考えさせるのもよくないし、ただぼーっと眺めているだけで、その人の内側に入っていくような空気みたいなものにならないといけないなと思ったので、あえて詩の額装もシンプルにしました。“自分にとって朝とはなんだろう…?”って、見る人に自然と考えてもらえるような機会になればいいなと思っています」
そんなLoveliさんが思う、理想の“朝”とは?
「目覚まし時計が鳴る前に起きてしまう朝が好き。朝ごはんに食べるフルーツを選んだり、今日はスクランブルエッグにしようかな、目玉焼きにしようかなって、考えられる余裕があるっていいですよね。休みの日こそ早起きをして、一日のスタートをゆったりとした気持ちで過ごしたいなと思っています」
一日の始まりに、クローゼットを開けて身に纏う下着を選ぶのも、女性にとって至福のひととき。
「下着は女性の肌に一番近いもの。新しい下着を身につけるとすごく気持ちがいいし、エレガントな下着を身につければ、自分自身も上品な気分になれるような気がするんです。体の外側につけてはいるけれど、なぜか内側につけているような感じがする。それくらい心と繋がっているものだと思うので、自分のお気に入りを大事に選びたいなと思っています」
今日一番のキラキラは、「自分の子供のような存在の詩や写真を、みなさんに見ていただけてとっても嬉しい!」と語るLoveliさんの笑顔!
【開催概要】
会場:スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F)
会期:2017年11/7(火)~11/12(日)
時間:11:00~20:00 入場無料
参加アーティスト:KUNIKA(スイーツアーティスト)、篠崎恵美(「edenworks」フラワーアーティスト)、多田明日香(アーティスト)、maegamimami(イラストレーター)、Loveli(モデル、アーティスト)
主催:株式会社ワコール
企画協力・制作:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター
Photo: Keiko Ichihara Text: Ayako Kanno