東京メンズブランドを熟知するふたりに聞く、女性がメンズ服をおしゃれに着る極意 【前編】

東京メンズブランドを熟知するふたりに聞く、女性がメンズ服をおしゃれに着る極意 【前編】

服のディテールに強烈にこだわり、レディスよりも限られたワードローブのなかで 日々自分らしいスタイルを探し続ける男たち。このページでは、最旬の東京メンズブランドを熟知するふたりに、 女性がメンズ服をおしゃれに着る極意について聞きました。


服部昌孝

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はっとり・まさたか≫ 1985年生まれ。スタイリスト。雑誌、ランウェイ、アーティストのスタイリング等さまざまなジャンルで活躍中。

小木“POGGY”基史

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こぎ・ぽぎー・もとふみ≫ 1976年生まれ。〈UNITED ARROWS & SONS〉ディレクター、ユナイテッドアローズ 原宿本店 ディレクター。


素材へのこだわりやディテールの作り込みが半端ない!と、今や世界のファッションシーンでも注目されている東京のメンズブランド。性別にとらわれず、好きな服を自由に着たい女性にとって、メンズ服を選ぶのは今やあたりまえ。それでは、どの東京メンズブランドを、どんなふうに着たらいい?素朴な疑問について、ふたりに答えを請いました。

男とはまったく違う、 うらやましい服のシルエット

小木  今、女性がメンズの服を着るという流れは、やっぱり〈セリーヌ〉の力が大きいと思うんです1。クリエイティブ・ディレクター、フィービー・ファイロがメンズの服に宿る濃い要素を、ウィメンズの服にエレガントに落とし込んだと思います。〈セリーヌ〉のすごいところは、テーラードジャケットに入った袖のプレス仕上げひとつとっても、ブリティッシュトラッドのディテールをわかった上で作っているのを感じさせること。しかも今のストリートカルチャーもちゃんと見ている人ですね。昨今の女性はきっと予定調和ではない、メンズを着た時の違和感みたいなものを求めているのではないでしょうか。

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1.〈セリーヌ〉2017WINTERコレクションより。Photo: CÉLINE

服部 女性がメンズ服を着た時のサイズ感とか、バランスの違和感はいいですよね。今回はセットアップというのもキーワードでした。

小木 女性がダブルのセットアップを着ると新鮮で素敵ですよね。男とはまったく違って見える。うらやましいシルエットが出るんですよ。

服部 そうですよね。この〈セリーヌ〉のルックもそうだけど、僕は女性の着こなしで重要なのは、〝鎖骨〟だと思っているんです。女らしさを残しながらメンズの服を着るのであれば、シャツやスーツのインナーは、胸元の鎖骨の見せ方がポイントになる。

小木 他にもピナ・バウシュや、ジョージア・オキーフの着こなしは、ほんとうにかっこいいよね。メンズの服もブランド服も、エスニックなアイテムも、ジャンルや既成概念にとらわれず好きなものを着て、それが彼女たちの〝スタイル〟になっている。半年ごとの流行を楽しむのが、ファッションやモード。だとしたら、自分が今日何を着てどこに行くのか、何をするのかを考えながら日々服を着続けること。その繰り返しの先に、Tシャツでもスーツでも、着物を着ていても「その人」に見える、それが〝スタイル〟なんだと思う。

服部 ところで今回スタイリングした東京のメンズブランドは、どれも女性におすすめしたいのですが、〈BED j.w. FORD〉〈サルバム〉〈エッセイ〉、そのほかにも〈Midorikawa〉がぐっときます。個々のギミックやディテールをみると、本来男の服から生まれる発想というよりも、女性の服からインスパイアされたエレガントさを意識しているのが特徴です。

小木 〈Midorikawa〉の白シャツはワンサイズのみの展開で、男性はもちろん、女性が大きめで着る提案をしているのも面白い。

服部 そう、女性が最初にメンズ服をトライするならシャツがいいですね。1枚で着るのも良し2、ジャケットとレイヤーもできる。メンズが着ても長いシャツを、ワンピースにしてもいい。ニーハイブーツと合わせるだけでかわいく着られます。

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2.アイロンはかけず、洗いざらしで着て様になるコットンシルクシャツ。右身頃の布の分量が多く、フロントの紐を結ぶと美しいドレープが生まれる。シャツ ¥31,000(BED j.w. FORD | バースリー)/ブレスレット ¥127,900、リング ¥21,900(共にタカヒロミヤシタザソロイスト. | グローサリーストア.)

小木 彼女が自分の家に泊まった時、貸してあげた男物のシャツをさらっと朝方着ている姿…っていう妄想が男って絶対ありますよね(笑)。

服部 それはありますね(笑)。

小木 メンズ服を着た時の独特のセクシーな感じってあると思うんですよ。

服部 それがさっきの〝鎖骨〟の見え方につながる。メンズの服を着るからこそ、色っぽい隙ができるんですよね。 小木 以前から渋カジ的なハードなメンズ服を、セクシーさもありながらエレガントに着ているといえば、エマニュエル・アルト。ウエストのシェイプはポイントですよね。オーバーサイズの服をウエストでぎゅっと絞る感じは男じゃなかなか出せない。背が低めの女性が着るなら、トップはパンツにタックインするのもいいですよね。 服部 そうですね、今回もウエストをベルトでマークしたり、タックインしています。

 

後編おしゃれな女性はジュエリーがずるい!に続きます。

Photo: Naoya Matsumoto, Kazuki Sato (sasaki office) Styling: Masataka Hattori Illustration: Yuko Saeki Model: Tsugumi Text&Edit: Chizuru Oba

GINZA2017年11月号掲載

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