22時に開ける冷蔵庫は明日からの元気をくれる宝箱だ。ほんのちょっとしたご褒美が入っている。自分を励ますために、今日もまた扉を開ける。
びわとラムマスカルポーネ 西村隆ノ介/くらちなつき「22時の冷蔵庫」vol.41
大きな木を見ると、何かしら実や花がないかと探すのが癖になっている。
田舎で育ったこともあり、成っている柿やびわなどは見慣れたもので、つい獲りたくてうずうずしてしまう。
もいですぐにいただくのはなんとも贅沢な味がする。かぶりつくとジュワッと果汁が溢れて、口の周りがベタベタになるのもお構いなしで夢中になるのだ。
上京してから、そういった機会はめっきり減ってしまった。いい大人が、と言われてしまいそうだけれど、人前でいただくわけではないのだから、その時は思う存分好きにさせていただこう。
と言っても、なかなか木から直接もぐことはない。スーパーで見かけてなつかしい気分が溢れ、いつの間にかカゴに入っていた。
一つは丸かじりしよう。残りはちょっと気取って食べてみるのもいいかもしれない。
びわ…2個(たくさん食べたい場合は増やしてOK)
マスカルポーネ…大さじ3
蜂蜜…小さじ2
ラム酒…小さじ½(お酒弱い方は減らしても)
黒胡椒…ひとふり
びわに縦方向に包丁をいれ、くるっと一回転させ切れ目をいれる。
アボカドと同じようにひねって半割りに。
種とその周りの薄皮をスプーンなどですくい取る。
この薄皮が残ってしまうと渋みになってしまうので要注意だ。
ヘタを取ったら、その反対側から皮をむく。
好みでさらに半分にびわをカットする。(ごろっと味わいたい時はそのままで!)
マスカルポーネ、蜂蜜、ラム酒と混ぜ合わせる。
仕上げに黒胡椒をぱらっと振ったら完成。
子どもの時にはできなかった大人の楽しみ方。
こんな味わいも今だからこそ堪能できる。
いつのまにか食べ尽くしてしまう。また買ってこないとな。
🗣️
くらちなつき
広告、ウェブ、雑誌、アパレルなどを中心に活動中のファッションイラストレーター。
主なお仕事にファッションブランド「KEISUKE YOSHIDA」とのコラボレーションなど。
instagram: @natsuki_kurachi