ヴァンナチュールの次はビオSAKEがクール!?原料の調達や醸造法など昔ながらのテクニックで、個性的な味を生み出す7銘柄をピックアップ。
教えてくれたお店

「IMADEYA GINZA」
「お酒は造り手の人生そのもの」という概念を大切にし、日本酒を筆頭に顔の見える銘柄を国内外からセレクト。情熱が詰まった一杯を堪能できる角打ちスペースもあり。
オーガニック日本酒
「栽培技術の発達に伴って、2018年ごろから無農薬米を原料にした日本酒の味が格段に上がりました。それを機に土、水、気候といったテロワールが反映された酒への評価も高まっています。さらに、酒蔵の世代交代も起こっているため、新たなムーブメントも期待できそうです」(店長・S.Oさん)
竹林
岡山で1867年から酒造りを続ける「丸本酒造」。1987年より無農薬米の栽培に取り組み、生まれたのが〈竹林〉である。旨味とまろやかな口当たりが特徴。そのマイルドさをいっそう感じたいのであれば、燗がおすすめ。マリアージュにはぜひ煮物を。¥1,195
仙禽
鶴を象ったグラフィカルなエチケットが目を引く。栃木県さくら市でしか出逢えない「風土」「水」「米」「蔵」のハーモニーを第一にする「仙禽」。超古代製法によって生まれた〈仙禽 オーガニック ナチュール〉は、オーガニック米「亀ノ尾」、米麹、水のみの完全無添加。柑橘のようなアロマとともに、すっきりとした味わいが堪能できる。白ワインのような感覚で乾杯!¥2,645
七本鎗
水資源に恵まれる滋賀県で450年ほど銘酒を生み出す「冨田酒造」は、篤農家とのタッグによって2010年から無農薬米を切り替えた。生もと仕込みらしいしっかりとした乳酸の中に、米が持つやわらかさやふくよかさが感じられる。肉じゃがのようなしっかりとした味の一品と相性がいい。〈七本鎗〉無農薬純米 無有 生もと 火入¥2,700
醍醐のしずく
ヨーグルトのようなまろやかな酸味とコクが特徴。空中の天然乳酸と野生酵母を採り込んだ“そやし”という水を用いて、鎌倉時代に編み出された製法の菩提もと仕込み。割り水、ろ過は一切行わず、年ごとに味わいは異なる。発酵を極める「寺田本家」ならではの一本だ。〈醍醐のしずく〉菩提もと仕込み醍醐のしずく¥1,595
自然郷
「純米酒」が定義づけられる前の1974年から「大木大吉本店」が発売をしている無農薬米のシリーズ。〈自然郷〉BIO 中取りはキレのある甘み・旨みと乳酸菌由来の酸がバランスがいいと評判である。クセの少ないやさしい味わいのため、オーガニック日本酒デビューにうってつけ。バジルの冷製パスタなど洋食のおともに。¥1,450
No Title
1791年から京都・伏見で営む「澤屋まつもと」。原料として重宝される品種「山田錦」を昔ながらの製法で栽培し、醸造。およそ2年の月日をかけて熟成された〈守破離〉No Titleは、口に含むと特有の甘みと旨みが広がる。あえて時間を置くことで、深みが出てくる味わいを愉しもう。¥3,700
にいだしぜんしゅ
ラベルと瓶も環境に配慮し、できるだけシンプルに。無肥料・無農薬で栽培された米を山の湧き水や自社田近くの井戸水で仕込み、「仁井田本家」が営む地元・福島産の木桶で発酵。日本酒らしい甘みとコクをどうぞ。〈にいだしぜんしゅ〉¥1,500
Photo:Hiromi Kurokawa Text:Mako Matsuoka Edit:Karin Ohira