ジュッという音とともに運ばれる〈熊本あか牛のロースト〉は、素材の香りと秋の野山のような彩りが、食べる前からおいしそう。嚙むほどに旨味が広がるお肉の存在感あふれるこの料理は、フランスで10年研鑽(けんさん)を積んだ菊地佑自シェフのスペシャリテ。グランドメニューはこれまで培ってきたことに忠実に、一方“本日のおすすめ”は、日本の素材を生かしたおいしいものを。〈パリブレスト〉などクラシックなデザートもぜひ。
〈熊本あか牛のロースト〉¥4,800(2名分)。赤身肉は、40分かけてじっくり火を通すから、旨味が凝縮。野辺地かぶ、マイタケ、シメジなどの野菜は外側香ばしく、中はみずみずしい、絶妙な火入れ具合。南部鉄器のうえに、牛の骨を器に見立てて敷いてある。
銀座と京橋の中間地点にある静かな界隈。