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森 星 × 旬の野菜 「半径5mのサステナブル」 VOL.9 「人間は自然の一部」について、有元葉子さんとトーク

森 星 × 旬の野菜 「半径5mのサステナブル」 VOL.9 「人間は自然の一部」について、有元葉子さんとトーク

料理研究家の有元葉子先生に、長ねぎを無駄なく使った料理を教えていただいたあとの2人のプライベートトーク、どうぞお楽しみください。


〝いい食べ物〟は
人をいい方向に変える

森 星「今回、炒めものは卵に入れた塩と、しょうゆだけ。スープは塩とこしょうだけ。味付けはものすごくシンプルなのに、味わいに奥行きがあって、とってもおいしかったです。シンプルな味付けだからこそ、素材本来の味もよくわかりました。長ねぎってこんなに甘かったんだって!」

有元葉子「家庭料理だからこそ叶う、シンプルさよね。こういう、シンプルで素材の味がしっかりとわかるものを食べていると、自然と感覚が研ぎ澄まされてくるんです。だから食材が傷んでいるかどうかも匂いを嗅げば判断できるし、海外に行ってもこっちの道は大丈夫、こっちの道は危ない、とかなんとなくわかるようになるのよね」

森 星「同感です。それから、初めて先生とお会いしたとき、本当にお美しくてびっくりしたんです。やっぱり〝いい食〟って人をよくするものなんだなって思いました」

有元葉子「まあ、うれしい(笑)」

森 星「私はすごくスピーディに生きる人だったのですが、先生にお料理を教えていただくようになって随分変わったと思います。焦らないで、目の前の食材としっかり向き合うことで、料理すること自体を楽しめるようになったし、味付けもどんどん削ぎ落とされてシンプルになった。以前は忙しい合間に、いかに効率的にお腹を満たすかを重要視していたような気がしますが、今は食を通してリラックスできるようになったんです。今、自分の体がどういう栄養を求めているかということもわかるようになって、自分の体や感覚を信じられるようになってきました」

有元葉子「それは素晴らしいわね。人は誰しも、もともと、そういう感覚をもっていると思うんです。だから極端な話、毎日、ファストフードやインスタント食品のような濃い味のものを食べている人でも、取り戻せるのよね。それにはやっぱり、シンプルなものを食べるのがいちばん」

森 星「そうですよね。私も食がシンプルに変わったことで、気持ちの面でもすごく安定してきたと思います。浮き沈みがなくなったというか…」

有元葉子「それは食べ物がすごく影響している気がします。食が変わると、自然と考え方が変わる。つまり、食には〝人を変える力〟があるのよね」

卵を解く 料理をする2人 ポタージュ

人間も動物も植物も
平面の世界で共存しているもの

森 星「今の社会って、すごくいろんなことが積み重なって複雑に思えてきてしまうけれど、もっとシンプルに考えたほうがいいんじゃないかな、と感じることもよくあって」

有元葉子「そうね。〝人間至上主義〟という考え方をすると、おかしな方向に進んじゃうのよね。ピラミッドの頂点が人間であるということじゃなくて、人間も動物も植物もみんな平面に存在しているということを理解するのが大事。平面でみんな、それぞれの役割を担っているというだけなのよね」

森 星「人間は手を使えたり、知能が高かったり、ほかの動物に比べてできることが多いから、自然界の頂点にいると勘違いしてしまうのかも。植物は動きこそしないけれど知性はあるし、ネットワークももっているんですよね」

有元葉子「そうそう、植物のネットワークってすごいのよね。特に菌類のネットワークってとても高度で、土の中の広い範囲に菌糸を張り巡らせて、情報や栄養をやり取りしているらしいの。それによって、樹木が安定して成長できて、森が繁栄しているという研究結果も出ているんだとか」

森 星「すごい!!!少し前に植物のエキシビジョンを見に行ったんですけれど、植物って記憶もするんですって」

有元葉子「そうやって考えていくと、やっぱり人間が特別なわけじゃなくて、あくまで自然の一部なのよね。人間が知らない、見えていないところで、いろんな知性やネットワークが存在しているわけだから」

森 星「本当にそうですよね。菌類つながりで、今度きのこを使った料理も習ってみたいです!」

有元葉子「地下のネットワークに思いを馳せながら…(笑)。旬の野菜とも相性がいいし、是非やってみましょう」

森 星「わーい、また楽しみが増えました(笑)。よろしくお願いします!」

森星 有元葉子

森星 もり・ひかり

1992年生まれ。東京都出身。モデルとして国内外で数々のファッション誌や広告などで活躍。明るく天真爛漫なキャラクターで2015年から「公益財団法人プラン·インターナショナル·ジャパン」のアンバサダーに就任。公式You Tubeチャンネル『Hikari Mori』やSNSでは、オーガニックな農産物や発酵食品などの地域に根差した食文化、伝統工芸品とともにある暮らし、自身の見ている世界・価値観などをシェアするべく、さまざまなコンテンツを配信している。また、昨年には、古来から継承される日本文化をデザインの力で再編集し、今の時代に合ったかたちで伝えていく「tefutefu,Inc.」を設立。

Instagram:
@hikari
@tefutefulab
YouTube:『Hikari Mori
tefutefu HP: tefutefulab.com

有元葉子 ありもと・ようこ

料理研究家。3人の娘を育てた専業主婦時代に、家族のために作る料理が評判となり、料理家の道へ。素材の魅力を引き出したシンプルでおいしい料理、洗練されたライフスタイル…。本質を見極めた軽やかな生き方は、多くの女性の憧れの的。著書に『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』(SBクリエイティブ)、『「使いきる。」レシピ』(講談社)など多数。

公式サイト: https://www.arimotoyoko.com/
Instagram: @arimotoyokocom

Photo: Keiko Nakajima Hair&Make-up: Mifune(SIGNO)  Edit&Text: Sayoko Imamura

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