SEARCH GINZA ID

森 星 × 旬の野菜 「半径5mのサステナブル」 VOL.12 「毎日を豊かにしてくれるもの」について、有元葉子さんとトーク

森 星 × 旬の野菜 「半径5mのサステナブル」 VOL.12 「毎日を豊かにしてくれるもの」について、有元葉子さんとトーク

料理研究家の有元葉子先生に、薬味を無駄なく使った料理を教えていただいたあとの2人のプライベートトーク、どうぞお楽しみください。

 


「旬のもの」には意味がある。
意識してとると、いいこといっぱい

森 星「お寿司も青じそと牛肉の炒めものも、薬味の風味が口いっぱいに広がって!暑い時期にパワーをもらえる感じで、とってもおいしかったです」

有元葉子「それはよかった。やっぱり旬のものを食べるというのは、栄養や効能的にも理にかなっていていいのよね。たとえば、きゅうりやトマトなど夏の野菜は体を冷やしてくれるし、ねぎやしょうがなど冬の野菜は体を温めてくれる。今はスーパーマーケットで年中売られているけれど、旬のものを意識してとるようにすると、体の調子も自然とよくなると思います」

森 星「なるほど!やっぱり旬のものを摂取するというのは大事ですよね。何よりおいしいですもんね」

有元葉子「そうそう」

森 星「今日みたいに薬味を豪快に使うのも初めだったのですが、薬味は色も美しいから、お料理もカラフルになってそれもまた魅力的でした。そういえば、私の母もスパイスやハーブを料理に使うのが大好きで、しそはいつも家にあったんです。しそを広げてドライにして、ふりかけにしたり、いろいろアレンジしていて…。21種類のハーブやスパイスをオリジナルでブレンドした『スパイス21』というのもつくっていて『これおいしいから売りたいな〜』なんて言っていたぐらい(笑)」

有元葉子「あら、そうなの(笑)。おいしそうね!」

森 星「はい、とってもおいしくて!ちょっとプラスするだけで、料理に温かみや奥行きが出るからいいんですよね」

有元葉子「イギリスの貴族で、ガーデンのいろんなお花を全部ドライにして、それをミックスして香りを楽しんでいる方がいらっしゃるのだけど、それを思い出したわ。そのドライフラワーを洒落た器に入れたり、ポプリにしたり…」

森 星「うちの母から、そんな貴族の方を連想していただいて恐縮です(笑)。そういった自分の香りや味があると、暮らしがもっと楽しくなりますよね」

有元葉子「そうね。すごくお金をかけなくても、アイディア次第で生活ってより豊かにできるのよね」

森 星「そうですよね。それから、薬味はお魚にもお肉にも合うから便利だなと実感しました。黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』に『海のものと山のものを食べましょう』という話が出てくるのですが、やっぱりバランスよく食べると元気になりますよね!」

 

人生を豊かにしてくれる
手仕事ものを守っていきたい

森 星「今日、お茶を淹れていただいた急須もとっても素敵で!」

有元葉子「これは玉川堂(ぎょくせんどう)さんという、燕三条にある鎚起銅器の老舗で私がプロデュースさせていただいたもの。金槌で打ち起こしながら器をつくりあげていくのだけど、まさに一生ものね。お値段はするけれど、修理をしながらずっと使えるんです」

森 星「〝直しながら、ずっと使える〟っていいですね。私もそろそろ、そういう一生ものをそろえていきたいなと思っているんです」

有元葉子「これをもっていらっしゃる方は長年使っているから、本当によく修理やお手入れに出されていますよ。もしかしたら修理代のほうが高いんじゃないかっていうぐらい(笑)。でも使うほどに味が出てきて、愛着も増す。オンリーワンになるところがいいのよね」

森 星「私も最近、日本の職人の方々とご一緒する機会がよくあるのですが、彼らの仕事ぶりを目の当たりにすると本当に素晴らしくて、こういう日本ならではの手仕事を守っていかないと、と思います。〈tefutefu〉でも、技術や創造力の詰まった日本の伝統を、今の若い方々にも響く、現代の生活になじむようなかたちでアウトプットするのを目指して職人の方々と一緒に模索中です。私自身も勉強がすごく必要ですし、職人の方々のそばにいつもいられるわけではないので、本当に少しずつ進めている感じで…。先生もいろいろな職人の方とものづくりをされていると思うのですが、思い描いているものをかたちにするのにはやはり時間がかかりますか?」

有元葉子「それはもう、かかるわね。まず試作品をあげていただいたら、実際に自分の生活のなかで使い続けてみて、もう少しこうしたほうが便利だなとか、いろいろ考えます。この急須なら、最初の試作品は持ち手と胴が近すぎて、手が熱くて持ちにくかったり。そんな風に試作→試し使いを繰り返して、納得できるところまでやりますね。だから3年ぐらいはふつうにかかります」

森 星「やっぱりそうですよね。職人の方々は実際に手を動かしてつくってくださっているので、無茶も言いたくないですし。先生もやはり、工房などにも行かれますか?」

有元葉子「もちろん行きますよ。プロデュースしたものは、すべて。つくっているところを何度も見ると、できることとできないこともわかりますよね。それから、その間に売り上げがすぐに入るわけじゃないから、経済的には大変なのよね。それにまつわる方々の生活がきちんとまわるように考えなくてはいけなくて、実はそれがすごく大事。だから、つくるって簡単なことじゃないのよね」

森 星「そうですよね。一方的ではなく、そういう全体的な流れを含めて考える必要がありますよね」

有元葉子「そうそう。ものをつくりあげるだけでなくて、総合的にプロデュースしていかないとね。星ちゃんみたいな若い方が、それを理解して行動しているのって、とても素晴らしいことだと思いますよ」

森 星「ありがとうございます!知れば知るほど、日本の職人の方々の素晴らしい技術を、しっかり受け継いでいきたいなと実感します。これからもいろいろ教えてください!」

森星 もり・ひかり

1992年生まれ。東京都出身。モデルとして国内外の雑誌や広告等で活躍。途上国の女子を支援する公益財団法人プラン·インターナショナル·ジャパンのアンバサダーを務め、YouTubeやInstagramなどのSNSを通して体にも環境にも優しい生活を提案。創業者の一人としてCDを務めるtefutefuでは、日本の伝統的な食や文化を尊重しつつ現代に馴染む形に再編集し、世界に発信している。

Instagram:
@hikari
@tefutefulab
tefutefu HP: tefutefulab.com
YouTube: Hikari Mori

有元葉子 ありもと・ようこ

有元葉子(ありもと ようこ)
料理研究家。3人の娘を育てた専業主婦時代に、家族のために作る料理が評判となり、料理家の道へ。素材の魅力を引き出したシンプルでおいしい料理、洗練されたライフスタイル…。本質を見極めた軽やかな生き方は、多くの女性の憧れの的。著書に『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』(SBクリエイティブ)、『「使いきる。」レシピ』(講談社)など多数。

公式サイト: https://www.arimotoyoko.com/
Instagram: @arimotoyokocom

Photo:Keiko Nakajima Hair&Make-up:Miki Ishida Edit&Text:Sayoko Imamura

#Share it!

#Share it!

FOLLOW US

GINZA公式アカウント

関連記事

PICK UP

MAGAZINE

2022年10月号
2022年9月12日発売

GINZA2022年10月号

No.304 / 2022年9月12日発売 / 特別定価880円

This Issue:
最強スタンダード!

...続きを読む

BUY NOW

今すぐネットで購入

MAGAZINE HOUSE amazon

1年間定期購読
(17% OFF)