29 Apr 2021
森 星 × 旬の野菜 「半径5mのサステナブル」 VOL.4 春野菜のポテンシャルを引き出す!料理をスムーズにするTIPS編

サステナブル・フードトラック「edain」を運営するなど地球環境を守るための活動を、日頃から積極的に行なっている人気モデル、森 星さんと「だれにでもできる、身近なサステナブル」について考えてみる連載の第4回目。頭を使ってフレキシブルに料理することの大切さを、料理研究家の有元葉子先生に教わります。
仕組みが分かれば、蒸し器がなくても
〝蒸す〟はできる!
有元葉子「深めのお鍋にお湯をわかして、お鍋に入る大きさの丸ざるを入れて、浅いざるやプレート、平皿などをのせます。そこに蒸したい食材をのせて蓋をすれば、蒸し器がなくても簡単に蒸し料理ができるのよ」
森 星「家にあるものでできるんですね! 蒸し料理って、専用の道具が必要で難しそうというイメージがあったのですが、その捉え方が変わったかも!」
有元葉子「蒸気で火を通すことができればいいので、ふつうの丸ざるがあれば大丈夫。ボウルだと沸騰したお湯とともにボコボコと動いてしまって安定感がないし、蒸気が通らないので、下の段はざるを使ってください」
森 星「それなら、すぐにでもできそう! 色がとってもきれいに仕上がるし、火の通りも早くてびっくりしました」
有元葉子「〝ゆでる〟より〝蒸す〟ほうが熱量が強いので、早く火が通ります。それに栄養分も流れないし、ふっくらしっとり仕上がって、素材の味をより濃く感じられるのよね。朝、卵(殻のまま)やパン、ソーセージ、野菜などを一緒に5分ほど蒸せば、おいしい朝食セットが簡単にできるのよ」
森 星「わお、それ最高ですね! 早速やってみたいです!」
手作りマヨネーズなら、
安心して食べられる!
森 星「ふわふわでマイルドで、胃もたれしない軽さで…!手作りマヨネーズ、すごくおいしかったです。塩気や酸味など、自分好みに調整できるのもすごくいいなと思いました」
有元葉子「そうよね、自分で作ると、自分の好きなバランスにできるのがうれしいわよね。プレーンマヨネーズは酸味強め、ガーリックマヨネーズは塩気を効かせてとか、フレーバーによってバランスを変えてみるのも面白いと思います。酸っぱいのが好きな人は白ワインビネガー、まろやかな酸味が好きな人はお酢で作るのがおすすめです」
森 星「なるほど〜!実際に作ってみたら、オイルを思っていたよりたくさん使う、ということが分かって…。オイル選び、大事ですよね」
有元葉子「そう、マヨネーズって実はほとんどオイルなのよね。オリーブオイル、べに花油、なたね油、ごま油、ひまわり油…。原料はお好みのもので構いませんが、単一材料を使っていて、化学的な処理がなされていない油を選ぶと安心です」
森 星「安心して食べられるというのも、手作りの醍醐味ですね!」
まな板を片付けながら作業すると、
思考もクリアに
有元葉子「(アスパラの下処理中)まな板の上にむいた皮が散乱してるから、お掃除しながらやりましょうか(笑)」
森 星「ほんとだ…(笑)。確かに散らかっていると頭も混乱しちゃいますね…」
有元葉子「そうよね (笑)。まな板は仕事のデスクと同じようなもの。片付けながらやると、頭もクリアになって、段取りよく作業ができるわよ」
森 星「そうですね!デスクを掃除してから、新しいアスパラを迎えます。いらっしゃーい!」
有元葉子「(笑)。まな板の上にいろいろ残ったまま作業をしていると、まな板の端っこのほうで食材を切らないといけなかったりして、効率が落ちるのよね。慣れてくると、手が勝手に掃除するようになります」
森 星「はい!確かに、まな板の上をきれいにしながら作業すると、目の前の食材としっかり向き合えて、集中力が増す気がします」
有元葉子「うん、そうよね。だから必要なものだけが、まな板や作業台にある状態を常にキープしましょう。料理って頭を使うから、目の前の情報を整理しながら進めることも、料理上手になるための大事なポイントね」
効率よく作業が進むと、料理がもっと楽しくなる!まな板の上は常にきれいな状態を保つように心がけて。
森星 もり・ひかり
1992年生まれ。東京都出身。モデルとして国内外で数々のファッション誌や広告などで活躍。明るく天真爛漫なキャラクターで2015年から「公益財団法人プラン·インターナショナル·ジャパン」のBecause I am a Girlエンジェルに就任。また、発酵人の田上彩氏らとともにサステナブル・フードトラック「edain」を運営。「farm to table(新鮮でオーガニックな食材を、農場から食卓へ)」をテーマに、体にも環境にも優しい食を提供している。公式YouTubeチャンネル『Hikari Mori』では、自身の見ている世界・価値観をシェアするための、さまざまなコンテンツを配信。
Instagram: @hikari
YouTube:『Hikari Mori』
有元葉子 ありもと・ようこ
料理研究家。3人の娘を育てた専業主婦時代に、家族のために作る料理が評判となり、料理家の道へ。素材の魅力を引き出したシンプルでおいしい料理、洗練されたライフスタイル…。本質を見極めた軽やかな生き方は、多くの女性の憧れの的。著書に『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』(SBクリエイティブ)、『「使いきる。」レシピ』(講談社)など多数。
公式サイト: https://www.arimotoyoko.com/
Instagram: @arimotoyokocom
Photo: Keiko Nakajima Hair&Make-up: Mifune(SIGNO) Edit&Text: Sayoko Imamura