“FOODIE”なあの人を誘って
#13
songbook
[世田谷代田]
“薪マジック”にかけられた
新しい表情のピザやスイーツ
ビブグルマンにも選ばれた「Neki」の西恭平さんが世田谷代田で新境地を開拓。業界でも注目されるシェフが選んだジャンルは“薪火”だ。メニューはアラカルトが中心で、前菜からデザートまで各チョイスはさまざま用意されている。
炭やガスと異なるのは、窯の中を約500〜600℃まで上げられる火力。西さんによれば、食材のよさを一番引き出す調理法だという。だからこそ、自然栽培の野菜や、漁師が活け締めにした魚など、力強い味の素材にこだわる。たとえば、厚みのある鹿児島産シャポン。高温で皮はパリッと焼き上げながら、内側の水分は逃さないため旨みが増すそう。
ここでは、薪火による香りのよさが満喫できるピザをオーダーしよう。独自に配合した小麦粉が芳醇な生地は、耳がカリッとしつつ、ふわふわで、何枚でも食べられそう。マルゲリータといった定番もあるけれど、イノベーティブな組み合わせも光る。ビスクソースにカニやサワークリームをのせた1枚は自家製「エビ一味」をトッピング。濃厚な海の幸が堪能できる。
カウンター席は窯をぐるりと取り囲み、火の温もりも相まって居心地がよい。ヒップホップやアフリカンなどのレコードの音楽が流れ、センスのいい友人の部屋を訪れたみたいだ。