11 Feb 2022
【北青山:Hotel’s 】フードジャーナリスト渡辺紀子お墨付き、東京NEW OPEN

Hotel’s
[北青山]
時間帯で表情が異なる
オールデイダイニング
北青山の都営アパートの跡地に、大規模再開発で誕生した複合市街地「ののあおやま」。敷地内の高層ビルの1、2階がショップ&レストランになっているのだが、2階にある「ホテルズ」が面白い。コンセプトは、架空のホテルのオールデイスペシャルレストラン(だから、泊まれません)。朝8時から夜までの通し営業だから、ブレックファストからランチ、ティータイム、ディナーまで幅広く楽しめる。

昼夜ともにいただける薪火で焼いたステーキ。香りも素晴らしいが、肉の旨さがしみわたる。
オープンキッチンでパッと目に入るのが薪窯。ステーキを焼くのは薪火である。焼いている間に、中で肉汁が回り、口に入れたときにジュワッと旨みが弾ける。また、北欧のオープンサンド、スモーブローのパンを焼くのは鉄板。熱源を変えることでも、立体的な味わいを生み出す。

ディナーコースに登場するアボカドのスモーブロー。古代小麦を使ったパン(「ル・ルソール」製)にわさびマヨネーズを塗り、赤玉ねぎ、アボカドをのせ、パルミジャーノをたっぷりかけたもの。
実はこちら、鳥羽周作シェフ率いる代々木上原の大人気店「sio」の新業態。黒の上下に身を包んだ若いスタッフたちがチーム一丸となって、明るくいい雰囲気をつくり出している。とくにおすすめは、五味のみならず、香りや食感の要素を盛り込んだホテルズサラダ。野菜やフルーツ、ハーブやナッツなど、20種類以上の食材が入っているので、一口ごとに驚きと発見があって、ワクワクが止まらない。コースには、小サイズで添えられる。

朝のシンプルなサラダセット(にんじんのポタージュ、バゲット付き/¥2,500)で、たっぷりどうぞ。

Hotel’s
住所: 東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま2F
営業時間: 8:00〜22:00
Tel: 03-6804-5699
定休日: 無休
朝、昼ともコース ¥2,500〜。9品のディナー ¥14,300。
渡辺紀子 わたなべ・みちこ
『アンドプレミアム』などの食特集でおなじみのフードエディター&ライター。通称Pさん。国内外の店や生産地に足しげく通う。
*新型コロナウイルス感染拡大抑制のため、時短営業や休業の場合もあります。来店の際はお店に直接ご確認ください。
Photo: Yoichi Nagano Text: Michiko Watanabe
GINZA2021年12月号掲載