FROM EDITORS 編アシにこ散歩、今日も一服 vol.3

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買い物、仕事帰り、お昼休憩、時には待ち合わせでも、少し腰をおろしたい時に入る喫茶店。ちょっと一服すれば、ほら、生き返る。また人混みに混じっていくGINZAレディの一息できる場所を探して始まった散歩。気づけば本連載も第三回目。今回は冷たいものを求めCOBI COFFEE AOYAMA」へ──

この夏は、都留市という街へ行った。水がとっても綺麗な街で日が暮れると8月だというのに蛍が飛んでいる。勿論、日中は陽射しも強く暑いけれど、山の際まで行けば湧き水が音を立てて流れている。そこに足をつければ途端に涼しくなるのだ。

この清涼感を都心でも味わいたいのが本望だがそんな綺麗な水が流れている場所が近くにあるわけもなく…。熱帯のような東京の暑さをどこかへ追いやってくれるものはなんだろうか。考えた末に思いついたのはこの時期だけしかないもの。そう、かき氷。

今回伺ったのは、表参道骨董通りに面したお店「BLOOM&BRANCH AOYAMA」の一角にある「COBI COFFEE」。

数年前、買い物で歩き疲れた私の目の前に現れたのがこのお店。真鍮で作られたドリッパーを囲むような作りの四角いテーブルは茶室のような雰囲気。コーヒーを目の前で淹れてくれる所作はこちらまで姿勢を正したくなる。

古美珈琲 COBI COFFEE にこ 散歩 表参道
最近ではあまり見なくなったネルドリップを使用。技術は必要になるけれど、意図した味にするため昔からの方法を駆使し、注文が入る度に丁寧に淹れている。

お洒落なのは店内だけではない。ドリンクメニューには「りんごのクリームソーダ」、「琥珀の女王」などの洒落た名前が連なる。かき氷につけられた名前もこんなシロップ今まであったかしらと気になるものばかり。

古美珈琲 珈琲 コーヒー かき氷 夏
5月〜9月まで月毎に変わるかき氷は平日は12時〜17時ラストオーダー。土・日・祝日は12時〜19時半ラストオーダー。とは言え数にも限りがあるとのこと。

既に7月に終わってしまったかき氷の「ライチとジンジャーゼリーにヨーグルトクリーム」を食べ損ねた私は毎月でメニューが変わってしまうのが少し悔しい。メニューは毎年変わってしまうため”2018年の7月にしかないかき氷”というのは二度と食べることができないのだ。
この年のこの1ヶ月しか口にできない伝説のようなかき氷、ついつい足を運んでしまいそう。

古美珈琲 珈琲 コーヒー かき氷 夏
「エスプレッソときび糖あずきクリーム」。このかき氷だけ期間中は出ている。器は金沢のガラス作家・西山 芳浩さんに別注でお願いしているもの。「BLOOM&BRANCH」のウェブショップでも販売しているが入荷後毎回すぐに売り切れるとのこと。

悩んだ末いただいたのは、「エスプレッソときび糖あずきクリーム」。これがまたナッツの風味とエスプレッソの苦味が交わってちょうどいい甘さ。これこれ、この涼しさよと手に持ったスプーンが止まらない。

「毎月変わるかき氷は『氷舎mamatoko』というかき氷専門店の方と共同でレシピを作っています。コーヒー屋のかき氷ではなく、かき氷屋さんと並べられるものにしたくて、削り方やシロップの作り方も専門の方に相談しながら作りました」とマネージャーの川尻さん。中には毎月変わるかき氷をコンプリートするお客さんもいるらしい。

古美珈琲 珈琲 コーヒー かき氷 夏
このコーヒーカップは大分で陶器を作っている松原竜馬さんに別注でオーダーしているもの。

「純喫茶の精神みたいなものを受け継ぎつつ僕たちなりの表現でブラッシュアップさせていけたらいいなと思っています」と川尻さん。
それぞれの農園ごとに生み出される豆はおのおの風味が異なるがカップに注がれたコーヒーはどれも美味しそう。豆の煎り方を聞くと、とてつもなく繊細な作業でひとつの味ができていることがわかる。まさに職人技なのだ。この取材でコーヒーの知識がグッと上がったと言っても過言じゃないくらいに丁寧に答えてくれた。

 

「COBI COFFEE AOYAMA」の入っている「BLOOM&BRANCH AOYAMA」には靴磨きをお願いできる「THE BAR by Brift H」もある。一体ここはどういう空間なのかプレスの西村さんに聞いてみた。
「同じ空間でそれぞれのセクションを楽しんでほしいというのがうちのコンセプトで『BLOOM&BRANCH』はひとつの商店のような場所です。セレクトする時も大事にしているのは、服だったらトレンドを横目に見ながら専業ブランドだったり、手仕事がわかる服作りをしている作り手さんに注目しています。ものを長く愛していこうという一貫性として靴磨きのブースもあります」と言う。それは「COBI COFFEE」の今の気分のものとクラシックなものとを両方取り入れ、新しく独自の味を生み出す姿勢と重なった。

ふと気づけば空は秋の気配を漂わせているけれど、実際はまだ暑い。今しか食べることができないもので涼しさを贅沢に味わいたい。


COBI COFFEE AOYAMA
住: 東京都港区南青山5-10-5第1九曜ビル101
☎: 03-6427-3976
営: 9:00~20:00(平日)/10:00~20:00(土日祝)

編アシna にこ FROM EDITOR

nico.A

編集アシスタントにこ。毎週末、日帰りで遠くに出かけるのが最近の楽しみ。先日は湯河原へ行った翌日に山梨へ。@2_c_o_

Photo & Text: nico.A

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