毎日のご飯、どんな器で食べていますか?センスのいい料理好きな方たちに、お気に入りの器を使った食卓のワンシーンをSNAPしてもらいました。メルボルン在住の菓子研究家・田中博子さんの食卓とは?
料理好きなあの人の器SNAP。菓子研究家・田中博子さんの食卓
田中博子/菓子研究家
@irokobise
お菓子を食べるとき
質感や個性が異なる2種のお皿ですが、同じくらいの大きさであることと色味の相性で統一感が出るので、この組み合わせでよく使っています。フルーツの形が好きで、木製の文旦、硝子のイチゴ、陶器の洋梨など、少しずつ集めています。中でもこの柑橘の絵皿はとても気に入っています。無地のお皿は、スタイリスト千葉美枝子さんと土楽窯の福森道歩さんが一緒に作られたものです。和の感じもありながらもお料理にお菓子にとても合います。この日は、くるみのチョコレートクリームサンドを作りました。
多国籍の友人とのお茶の時間
メルボルンは多国籍人種の都市です。幼い頃からこの土地にいる人や移住してきた人、いろいろです。中国、スリランカ、インド、マレーシアなど多国籍な友人の好む食べ物は様々で、ヴィーガンやベジタリアンの人もとても多いです。このお菓子は食べられない、このお茶はいらないなど、それぞれがはっきりを好みを言うので、お茶はノンカフェインのハーブティーを用意し、お菓子は極力甘さを控えたつまみやすいものにします。
そんなお菓子を木の器やカップで出すと、みんなすごく喜びます。そして手仕事だということを話すと、さらに驚きます。日本の手仕事の美しさが作品から伝わっている気がして、私もすごくうれしくなります。
水餃子の日
フルーツ用の水切り皿は、うちでは水餃子の定番の器になっています。登場回数多めです。メルボルンに来てからは、中国の粉料理をつくることが生活の一部になりました。水餃子の皮や、春餅、包子などをよく作ります。
使っている青い平皿は、神戸のギャラリー・MORISさんから結婚のお祝いにいただいたお皿のシリーズで、村上雄一さんの作品。大皿・中皿・小皿とあり、料理にもお菓子にも合います。食器類はフランスものとアンティーク以外は、友人の営む店で買うことがほとんど。作家さんの個展がある際に足を運んで、少しずつ好きなものを買うのが楽しみです。
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田中博子
1978年、福岡生まれの菓子研究家。専門学校を卒業後、洋菓子店の勤務を経て22歳で食育料理研究家・藤野真紀子氏の助手になる。その後渡仏し、ジャムで有名なアルザス地方にあるメゾンフェルベールに勤務。帰国後は、フランス菓子とジャムを専門としたお菓子教室〈クレアパ〉を主宰。2019年よりオーストラリア・メルボルンに移住し、2020年からメルボルンツアーを開催している。今後はフランスツアーも再開予定。著書に『家庭で作れるアルザスの素朴なお菓子』(河出書房新社)、『セルクルで作るタルト』(文化出版社)など多数。
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