30 Nov 2019
さそり座さんへ。12月のお手紙

心の中の鍾乳洞
凛とした寒さが戻ってきました。
体調はいかがでしょうか?
おそらく、多少調子が悪くても、休んではいられない感じだと思います。
次々にいろいろなことが起こって、しかも、すべて予兆は感じていたから、「やっぱりそうか」と不思議な答え合わせをしている気分で、ひとつずつ、適切に対処していく感じになるでしょう。
まるでスクランブル交差点のように、人や情報が行き来ます。
多くの人がルールに従いますが、中にははっちゃけているヤツもいて、流れが滞ったり、再び、動き出したり、忙しなく、にぎやかです。
正直、もうそういうのは、おなかいっぱいでしょう。
気疲れが溜まって、何もかもどうでもいい、すべてを投げ出したくなってしまうかもしれません。
けれど、意外にも、心の奥の奥は豊かで充実しているのです。
イメージは、清らかな鍾乳洞。静かで神聖で、間違いのない世界です。
気分的には、一年の疲れや人に当てられた気が溜まって、うんざりしているのに、どこかで自然に濾過されて、驚くほど大きな鍾乳石が育ち、それは見事な景観が生まれています。
12月は、反面教師に学んで
不都合や理不尽が、さそり座さんを覚醒させます。
「そんな言い方をしなくてもいいのに」
「もっと他のやり方があるんじゃないだろうか?」
人にされてイヤなことは、自分はしない。みんなが蒙るだろうトラブルの芽を摘む、改善をする……、言葉にすると、すごく大変なことのように感じると思いますが、実際、あなたがずっとやってきたことです。
12月は、さらにわかりやすく現れます。
誰が頼れて、誰がアテにならないか。
誰がウソつきで、誰が正直者か。
「あなたのため」と言いながら、自分のためにしか動いていないのは誰なのか。
しっかりと見極めて、覚えておきましょう。ただ、指摘も、宣伝もしなくてよいのです。あなたさえ、わかっていれば、しかるべき時にしかるべき手を打てます。
しんどいなと感じたら、地底湖を抱く鍾乳洞イメージしましょう。
誰も知らない、気づかないけれど、あなたの中には、世にも美しく、不思議な世界が隠れています。
耳を澄ませば、聞こえてくるのは、水琴窟の澄んだ水音でしょうか?
それとも、最上の調べ、オペラのアリアでしょうか?
静けさ、豊かさ、正しさがあなたの中に宿る限り、何も心配することはありません。素敵なクリスマス&新年を。
章月綾乃 しょうづき・あやの
やぎ座生まれ。星占いを読んでもなんだかピンとこなくて「こんなはずじゃない!」と深追いしたら、うっかり、占い師に。雑誌やwebの心理テストを考えたり、占いを書いたりしています。星のお手紙、モグモグ食べないように気をつけます。オフィシャルサイトはこちら。
Illustration: naohiga Coordinate: Norie Sato