お変わりないでしょうか?
実はずっとお話をしたかったことがあるのです。
今、私は映画館で映画を見るチャレンジをしているのですが、10月にルキノ・ヴィスコンティの「ベニスに死す」を観たのです。タイトルは、聞いたことがありませんか? 48年前に公開され、未だ、名画として語り継がれている作品です。
この中に、美青年が出てきます。
映画を見ながら、私はずっとみずがめ座さんのことを考えていました。
ギリシャ神話の中で、みずがめ座は美少年の持ち物です。若く美しいトロイアの王子は神々の給仕役に選ばれ、さらわれてしまいます。永遠の若さと命を与えられ、天に属するのです。
ヴィスコンティ監督が探し出した美少年・ビョルン・アンドレセンの美しさも社会現象を起こし、日本のカルチャーの基準を大きく変えてしまいます。
今、少なくない人たちが密やかに嗜んでいる世界の根底、ルーツのようなものが『ベニスに死す』に透けて見えました。
つまり、それが、みずがめ座さんのパワーなのです。
その存在が世界を変えていく、意識、物事の在り方を根底から崩してしまい、それを知った後は、もう元には戻れません。
硬質な美しさ、清らかさも、みずがめ座さんの領域です。