31 Oct 2019
てんびん座さんへ。11月のお手紙

ジワジワくるものには、鈍感に
最近、いかがお過ごしでしょうか?
可もなく、不可もなく、それなりにボチボチ……、なのかなと拝察します。
空が荒れまくりで連休になる度に緊張が走り、予想外のアクデントが起こったり、計算が狂ったり、楽しみがおあずけになったり、イレギュラーな雑用も増えて、ラッキー、ハッピー言っている人なんているのかな?ですよね。
たまに、妙にアグレッシブルな人も現れますが、とても乗れないしつきあいきれない、そっとしておこうと人生の住み分けを考えたりするでしょう。
人のフリを見て我がフリを直したり、反面教師となってくれたりするのは、ありがたいことです。
合わなさ過ぎて消耗しますが、おかげで、変な迷いやブレが消えていくのです。
ただ、「アレはない」、「コレはダメ」とNGはわかっても、正解がよくわからないというのが、今の運勢の特徴なのだと思います。
だから、ヘタに動くよりも現状維持を人は選びます。
特に、バランス感覚が良いてんびん座さんは、無理をせず、時流が変わるのを待つでしょう。
で、知らず知らずのうちに、修行モードに。
最初はひなた水で肌寒いくらいだったのに熱せられ、気づいたら熱湯で茹で上がっていた……みたいことが起こります。
11月は、見えない殻を破りましょう
11月は、“失敗のチャンス”です。
うまくいかないのに、チャンス? ちょっと何を言っているのかわからないですよね。
でも、世の中、ミスが出来ないことのほうが多いでしょう?
社会全体に間違いが許されない風潮があって、一度やらかすともう次はなくて……、挽回しようとしても戦うフィールドのランクが落とされたりします。
失敗で振り落とされ、その分、選択肢が減っていく現実があります。
だから、私たちは万が一にも間違うことが出来なくなっていて、すべてを美しく整えるてんびん座さんならば、なおのこと、それは、強迫観念のように働くでしょう。すべてを自分の出来る範囲の中で、それも、絶対の安全圏の中で小さくまとめようとするのです。
けれど、その結果、いつも少し余力を残すことになります。
全力で走ったことがないと自分のタイムも限界もわからないように、「やればできるはず」で、やらないクセがついてしまうのです。
11月は、体当たりが歓迎されます。
間違ったとしても、謝れば許されるし、しくじりが経験値になり、感覚が研ぎ澄まされるのです。
変な言い方に聞こえると思いますが、今のうちに、失敗しておきましょう。その経験、後日必ず、役に立ちます!
章月綾乃 しょうづき・あやの
やぎ座生まれ。星占いを読んでもなんだかピンとこなくて「こんなはずじゃない!」と深追いしたら、うっかり、占い師に。雑誌やwebの心理テストを考えたり、占いを書いたりしています。星のお手紙、モグモグ食べないように気をつけます。オフィシャルサイトはこちら。
Illustration: naohiga Coordinate: Norie Sato