最近、思いがけないお別れがありました。なんの巡りあわせか、雅楽の笙を習っていた時期があるのですが、教えてくださった先生が亡くなったのです。
家庭の事情でお稽古を辞めたのが、6年前。もろもろ落ち着いた時に素直に戻ればよかったのですが、うっかり易を学び始め、こちらは仕事に直結していますから比重が重く、覚えることも多いため、なかなか再開とはいかなかったのです。まあ、音楽的な才能も適性もなかったですしね。
心のどこかでいつか戻りたい気持ちはあって。でも、いつかは果たせないまま、終わりがきてしまいました。
先生に最後にお目にかかったのは、演奏会の楽屋、まさかあれが最後になるとは!
だから、会いたい人には会っておきましょうがひとつ。同時に、ご一緒できた時間が奇跡だったのかも、という思いもあって。
自分の中に残っている先生の空気を、音色ではないのが情けないけれど、別の方に伝えていけばいいのかなと思っています。