31 May 2022
さそり座さんへ。6月のお手紙

矛盾をどうするか
まさに今日、リアルタイムで起こっているのですが。うちにいると、飼い猫に邪魔されて仕事にならないのです。だから、ホテルに部屋を取って、セルフ缶詰で書いているのですが、すると、猫に会いたくて仕方がなくなるというわけ。
どうしているかな? 寂しがっていないかな? すべてを投げ打ち、家に帰りたくなります。なんじゃそりゃ? と自分に突っ込んで、「猫は大丈夫だから、君は働け」と重々言い聞かせてここにおります。
このバリエーション、いくらでもありそうですね。人に会いたいけれど、日時や場所の調整が面倒くさい、恋をしたいけれど、手探りで親しくなる前に逃げたくなるなど。
物事にはいい面も悪い面もあるから、何を優先するのかを考えて、それに付随してくるものは、容認していくしかないのでしょう。
猫とくつろぐために、しっかり働くみたいに、目的と手段をわけて自分を誘導していく感じでしょうか? 合理的に生きるって、つまんないね。
6月は、ガマンをしない
ムダなく、効率的に進めるのがいいと頭ではわかっているのです。
でも、私は、「ホテル取ったけれど、猫に会いたくて帰ってきちゃった」というおバカな人間味の面白さを取りたいと思うのです。
結果的に、もっと大変な状況になって泣きながらつじつまを合わせることになっても、その方が「帰りません、キリッ!」という生き方よりもずっと魅力的だなと感じます。
だから、あなたが愚かな選択をしても、きっと丸ごと愛してしまいます。
安心して心のままに生きてください。
「やっちゃったんだよね」も、「やれなかったんだよね」も、ちゃんと受け止めるから。
大丈夫、それは、とってもあなたらしい。計算で動けたら、それは素晴らしいことだけど、愛とか義理とか情とかで動く人でいていただきたいのです。
ん? それなら何故ホテルでコレを書いているのかって? だって、私はさそり座生まれじゃないんですもん。あなたは自由に、大丈夫、控えております。
章月綾乃 しょうづき・あやの
やぎ座生まれ。星占いを読んでもなんだかピンとこなくて「こんなはずじゃない!」と深追いしたら、うっかり、占い師に。雑誌やwebの心理テストを考えたり、占いを書いたりしています。星のお手紙、モグモグ食べないように気をつけます。オフィシャルサイトはこちら。
Illustration: naohiga Coordinate: Norie Toriyama