31 Jan 2023
みずがめ座さんへ。2月のお手紙

ロボットと心
お元気ですか?
まもなく冥王星があなたのフィールドに向かっていき、時代がガラリと変わります。古きものが新しきものに置き換わっていきます。
みずがめ座さんは、時代の先駆者として活躍することになるでしょう。
年末、数年ぶりに連絡を取った友人に「今は猫4匹と暮らしていて」と近況報告したら、「うちは、LOVOTです」と返ってきたのもその流れという気がするのです。おお、これは、近未来っぽいと思いました。
友人の話から秋に見た映画『アフターヤン』を思い出しました。ざっくり言えば、家族の一員として暮らすアンドロイドが故障してメモリーを取り出したら、「恋」と呼べるような映像が見つかり、その記録を探っていくストーリーです。
想像とは少し違う展開になっていくのですが、「心ってなんだろう」、「慈しむ気持ちってどこから来るのだろう」が不思議な余韻となって残ります。
機械に心はあるのか、みずがめ座さんっぽいテーマです。
2月は、区別をつけない
日本には古くから付喪神、つくもがみの概念があります。長く人に使われた道具には、魂が宿る、どこかで聞いたことがあるでしょう?
名前こそ神ですが、概念は、妖怪。人間に災いをもたらさないように、崇め奉ることで害意を封じたのです。
魂が宿る、憑りつく、私たち日本人にはわりと馴染みがあります。ロボットアニメでも、繰り返されるテーマです。錬金術の昔から、科学とスピリチュアルの境界って、ちょっと曖昧です。
今月は「かもしれないね」のゆとりを持つと良さそう。
ロボットに魂があるかもしれないと懐深く物事を捉えると、いろいろな人の気持ちをすくい上げることが出来るでしょう。
「そんなの、非科学的だ!」という人も、「かもしれませんね」、「心はある!」派にも「ですね」でいくと、うまくハマっていきます。
否定も肯定もしない、あいまいな部分を残す。どっちでもいい柔軟性、包容力で優しく接して。
恋は、ロボット以上の意志表示を!
章月綾乃 しょうづき・あやの
やぎ座生まれ。星占いを読んでもなんだかピンとこなくて「こんなはずじゃない!」と深追いしたら、うっかり、占い師に。雑誌やwebの心理テストを考えたり、占いを書いたりしています。星のお手紙、モグモグ食べないように気をつけます。オフィシャルサイトはこちら。
Illustration: naohiga Coordinate: Norie Toriyama