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ANN名物プロデューサー・冨山雄一さんが語る『オールナイトニッポン』〈後編〉

ANN名物プロデューサー・冨山雄一さんが語る『オールナイトニッポン』〈後編〉

みなさん、ラジオ聴いてますか?人気パーソナリティが勢ぞろいする『オールナイトニッポン』をラジオ大好きGINZA編集部がチラりのぞき見!


 

なにしろラジオ好きなもので
55時間ラジオを画策中

オールナイトニッポン

冨山さんはラジオ好きが高じてNHKからニッポン放送に転職したという経歴を持っている。ANNとの個人的な出合いを振り返ると、90年代、中学生の頃だったそうだ。

「当時、自分の部屋にテレビがなかったし、パソコンもない時代だったので、夜部屋に籠もってラジオを聴くようになったのがキッカケでした。僕は東京の墨田区に住んでいて、電波の入りが良かったのが文化放送で、夜9時40分から深夜0時までやっていた『斉藤一美のとんカツワイド』という番組を毎晩聴くようになったんです。でもそれが中学卒業の頃に終わってしまい、他に聴くものはないかと探していたときに、ニッポン放送の『ゲルゲットショッキングセンター』という番組を聴き始めて。それが毎晩午前1時までの番組だったので、そのまま引き続きANNを聴くようになった、というのが出合いなんです」

ということは、テレビよりもラジオ派?

「圧倒的にラジオでした。ただ、テレビをまったく観ないわけじゃなく、ゴールデン帯は普通にテレビを観て、夜10時ぐらいになると自分の部屋に籠もってラジオを聴く。ナインティナインや西川貴教さん、ゆずのANNなどをよく聴きました。でも、投稿はしてなかったんです。『ゲルゲ』にはよくハガキを送り、電話に出たりとかもしてたんですけど(笑)。当時『ゲルゲ』は、井手コウジさんと一緒に〝LFクールK〟という名前でパーソナリティをやっていた垣花正アナウンサーがいて、ニッポン放送入社後に垣花さんの番組のチーフディレクターになり、濃い時間を過ごしました。自分が高校生のときに憧れ、電話でしゃべったことのあるパーソナリティと一緒に仕事をするのは、すごく不思議な体験でした」

中学生の頃からの「好き」を初志貫徹。現在はANN全体を統括するプロデューサーとして、番組制作はもちろん、キャスティングを考えたり、イベントを企画したりグッズを作ったり、ANNというブランド力を高めるため、動画配信にも注力する日々だという。

 

「『オールナイトニッポン0(ゼロ)』ではミクチャ、『オールナイトニッポンX(クロス)』ではsmash.といった動画配信サービスと連動していますが、やっぱり、パーソナリティが誰でどんなふうにしゃべっているのかを一発で知ってもらうという点で画は重要なんです。例えば、先日もファーストサマーウイカさんの番組に生駒里奈さんがゲストに出たり、佐久間宣行さんの番組にニューヨークがゲストに出たときなども、ラジオ好きは文脈がわかりますが、それを知らない人がSNSで触れたときに、スタジオのスクショ画像や動画があれば、番組を知らない人、あるいは、ラジオ自体を知らない人にも簡単にリーチすることができるんです」

そして、他のテレビ局やラジオ局との「コラボレーション」もここ数年で活発に。テレビ東京のプロデューサーだった佐久間宣行氏をパーソナリティに起用したのは有名な話。その後、テレビ朝日の弘中綾香アナの『オールナイトニッポン0』を実現させたり、Eテレの『ねほりんぱほりん』と『星野源のオールナイトニッポン』がコラボをしたり。ANNと聴取率を競うTBSのライバル番組『JUNK』と生放送中に電話をつなぐこともたびたびだ。

「リスナーが喜んでくれるだろうと。僕だったらそれを聴きたいというのがありますし、リスナーとの共犯関係を楽しむような部分もあります。ただ、ちょっと前まで、〝他局はライバル〟という感じでしたが、いまの時代、四の五の言わずにみんなで連帯しなくてはいけないと思っていて。ラジオがradikoとなってからは、競う相手は、YouTubeでありNetflixでありインスタであり。いろんなアプリがある中、ラジオを聴いてほしい、ラジオに時間を割いてほしい、という考え方なんです」

そんな策士の冨山さん。現在進行形で練っている新企画はどんなことだろう。これからANNのパーソナリティになってもらいたい人はどんな人だったりするのだろうか。

「候補はものすごくたくさんいます。無理を承知で超大物に継続的にオファーしていますし、ぜひやらせてほしいという逆オファーもありがたいことにいただいています。夢は無限に広がっていますね。実は、55周年でやりたいことが一個だけあって。〝55時間特番〟 をやりたいんですよ。金曜日の夜10時から月曜日の朝5時までちょうど55時間あるので、ぶっ続けでANNの特番を連続で放送したいなと内心思っていて。企画も正式に通していないんですが、ここで宣言して既成事実にしてしまおうかなと(笑)。55時間の中で、歴代のパーソナリティが出てくれたりしたら面白いだろうなとも考えています」

では最後に。ラジオの魅力って何ですか?

「聴くと心が軽くなるところですね。なぜ中高生の頃に熱心に聴いていたかといえば、学校とか部活とか人間関係とか将来とか、いろんなプレッシャーを感じていたときに、ラジオを聴くとそのときだけ気持ちが軽くなったんです。だから、当時聴いていたラジオの内容ってよく覚えてないんです、実は。聴いたという思い出だけが残ってる。でもそれがラジオのいいところだと僕は思ってるんです」

冨山雄一 とみやま・ゆういち

1982年東京都生まれ。大学卒業後NHKに就職、2007年ニッポン放送へ。ANNでは岡野昭仁、小栗旬、AKB48、山下健二郎などでディレクターを務める。

Photo: Natsumi Kakuto  Text: Izumi Karashima

GINZA2021年6月号掲載

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