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テレビプロデューサー・佐久間宣行の『オールナイトニッポン0』への道〈後編〉

テレビプロデューサー・佐久間宣行の『オールナイトニッポン0』への道〈後編〉

この春、「サラリーマンパーソナリティ」から「脱サラパーソナリティ」となったオールナイトニッポンの“船長”ことテレビプロデューサーの佐久間宣行さん。その数奇な「カルチャー人生」をインタビューしてみました。


 

一生に一度の思い出が
ライフワークになりました

オールナイトニッポン

—パーソナリティに抜擢されたキッカケは、『アルコ&ピースのオールナイトニッポン0』にあると聞きました。

「もともとを言えば、おぎやはぎとバナナマンがTBSラジオの深夜番組『JUNK』を始めた、というところからなんです。彼らは『ゴッドタン』(注: 佐久間さんがプロデュースをするテレビ東京のバラエティ番組)のメンバーなのでよく聴くようになったんです。あと、極楽とんぼの加藤浩次さんもそう。加藤さんも『JUNK』で番組をやっていたし。そして、オードリーがANNを始めたのも大きかった。初回を聴いたらめちゃめちゃ面白くて。つまり、自分と仕事をしている人たちがみんなラジオを始めたというのが、再びラジオを聴き始めるキッカケになったんです。そこから少しずつ、趣味もあるけど、仕事という意味でもまた聴き始め、その後radiko登場で、ラジオカルチャーが完全復活するわけです。なので、そこから、3年ほど経ってからですかね。『アルコのオールナイトを聞きながら、寝る』とつぶやいたら、彼らにいじられて。で、返して。またいじられて。返して。そんなやりとりをするうちに番組に呼ばれ。というのを何回か繰り返していたら、番組を担当していた石井玄ディレクターに『土曜の深夜で1回、単発特番やってみませんか?』と。それはもう夢のような出来事だったんで、自分の会社に交渉して。会社もわけわかんないから『は?』って(笑)。一生に一度の思い出のつもりでやったんです。すると、石井ディレクターが気に入ってくれて、レギュラー化の企画書を出してくれて。反対はあったと思うんです。でも、秋元康さんが『双方にプラスになるから絶対にやるべきだ』と後押しをしてくれたそうで。いまでは僕のライフワークになってしまいました」

—そして今年、3年目に突入しました。女性男性問わず、佐久間さんの番組を愛聴している人は周囲でもすごく多くて。ご自身のどういった部分がウケていると思われますか?

「僕自身が変わってるというのはあるだろうけど、ラジオが好きでたまらないところじゃないですかね。とにかく毎週楽しいんです、いまだに。もう45歳のおじさんなんで、体力的にキツいことはありますけど」

—トークのネタで悩むことはないですか?

「伊集院さんぐらいになれば、リスナーはその人の価値観に興味があるから、何もないことがネタでも面白いんです。でも、僕はそうじゃない。僕は、リスナーと同じように本業を頑張り、そこで体験した出来事や思ったことを持ち帰りみんなで共有するタイプなんです。『こんな面白いことがあったけど聞いてくれる?』って。だから、何も起こらないと憂鬱です。今週なんもねえなあって(笑)」

—ラジオパーソナリティであることがテレビ番組作りでフィードバックされることは?

「それはもうたくさん。いちばんは、僕の番組を観てくれている人たちが、どんな人生を送り、どんな悩みを持っているのか、ダイレクトに感じられるようになったことですね。ラジオって共感のメディアだから、それを毎週肌で感じることで『あちこちオードリー』(注: オードリーとゲストが本音トークを繰り広げるテレビ東京のバラエティ番組)が生まれたりもしたんです。あれは仕事論の番組だと僕は思っていて。それはラジオをやらなかったらわからなかったことだと思いますね。

—ラジオのいちばんの魅力は何ですか?

「ANNでいえば、生で長尺ということでしょうね。ウソがつけない。人間、2時間ウソをしゃべり続けることはできないんです。どうしても自分が出てくる。人柄がこぼれ落ちてしまう場所。それがラジオなんです」

佐久間宣行 さくま・のぶゆき

1975年福島県生まれ。テレビプロデューサー。『ゴッドタン』や『ウレロ☆未確認少女』『あちこちオードリー〜春日の店あいてますよ?〜』などバラエティ番組を手がける。

Photo: Natsumi Kakuto Text: Izumi Karashima

GINZA2021年6月号掲載

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