自分をどんどん追い込んでいくのが好き
逆境に“コノヤロー”って向かっていく節があります
「4歳の頃からバレエをやっていて、レッスンから家に帰ってくるのは遅かったし、夜な夜な大好きなバレエのビデオを擦り切れるくらい観ていたので、寝るのはいつも深夜2時を過ぎてからでした。あとは、家族団らんで夜中に映画もよく観ていましたね。お正月の恒例でした」
大きな目を細め、趣味だという夜ふかしの話をする趣里さん。最近のお供はネットフリックス、ユーチューブ、ネットショッピング。家でもスマホは離さない。
「『ストレンジャー・シングス』が大好きで7月から始まるシーズン3が楽しみ!あと『リバーデイル』や『13の理由』など、色々観ます。こういう表現があるんだとか、こんな表情するんだとか、演技のヒントになる気がしています」
ただ細いのではなく、バレエで鍛えられたすらりとしなやかな肉体をもつ趣里さん。普段、どんなものを食べているか気になります。
「好き嫌いはないんです。朝はあまり食べず、昼は軽く済ませて、夜にがっつり食べます。『夜に美味しいものを食べよう!』と思いながら、稽古に励んでいます。ラーメン、焼肉、なんでもどこでもひとりで行きます。もちろん、友人と一緒にも行きますよ。たとえば濱田マリさん。舞台で親子役で共演してから仲良しなんです。頻繁に会うわけじゃないんですけど、年に何回かは新大久保でチキンを食べます。韓国のフライドチキンなんですけど、サクサクしていてお気に入り。あとかき氷がもう大好き♡〝かきごおらー〟です。都内に限らず名古屋や京都までひとりでかき氷を食べに行ったこともあります。おすすめは名古屋の『あんどりゅ。』と京都の『梅園』。宇治金時とか抹茶系を注文します」
でも本当はインドア派なんですけどね、という彼女だが、好きなもののためなら遠征もいとわないアクティブさも持ち合わせている。バレエに魅了され、15歳で留学のために渡英したのもこういう一面のあらわれかもしれない。しかし大怪我を負い、14年間のバレエ人生を閉ざすことに。
「それまで本当にレッスン漬けの毎日でした。だから怪我をした時は精神的にもダメージがすごかったです」
挫折を味わい帰国。予備校へ通い、大学へ進学した。
「視野を広げるといろんなものが見えてきました。いろんな人がいて、いろんな職業があって、世界は広いんだと気づきました。昔から芝居に興味がありましたが、このとき、きちんと芝居をやりたいと思うようになったんです。表現をすることが好きだったので、両親に相談して、レッスンに通うようになりました」
桐谷健太さんや鈴木亮平さんらも学んだ「アクターズクリニック」の門をたたいた趣里さん。
「役者の道は難しいんじゃないかと不安もあったんです。でも当時の代表である故・塩屋俊監督が私の演技を見て『大丈夫、お前は大丈夫。女優をやったほうがいい。だからやれ!』って、ずっと背中を押してくれて、だんだん、だんだん、やってみようかなって思い始めたんです。悩みは色々ありますけど、ちょっとずつ前に進んでいる感覚はあります」