音楽とアイディアが生まれる溜まり場って? RIRI×KEIJU×山本海人

音楽とアイディアが生まれる溜まり場って? RIRI×KEIJU×山本海人

真っ青な空、キラキラと輝く水面、まぶしい水着姿の森星さん。資生堂ANESSAのCMが流れてくると、ああ、このまま仕事ほったらかして南の島へ逃避行したい……なんて衝動にかられてしまいます。今年のテーマ曲『Summertime』は、淡い夏の恋を思い浮かべるような、ちょっぴり大人のサマーソング。19歳とは思えないRIRIさんの艶っぽい歌声と、KEIJUさんによる心地よいフロウの掛け合いがたまりません。

今宵はリリースを控えた2人にお話を聞くべく、渋谷で話題の蕎麦ダイニングへ。ここ〈Sober〉の仕掛け人であり、並木橋で行列が絶えないサンドイッチ屋〈BUY ME STAND〉のオーナーでもある山本海人さんも交えながら、生まれも育ちも異なる皆さんのルーツからお聞きしました。


山本海人(以下、山本) さっき2人の曲聴きながら来ました。なんか、めっちゃ売れそうですね(笑)! 歌姫現れた!って感じしましたよ。

RIRI ありがとうございます!嬉しいです。

KEIJU 最近、おばあちゃんから1日3回くらい電話かかってくるんですよ。離れたところに住んでるし何かあったのかと思って慌てて電話に出るんですけど、毎回「今テレビでやってるよ!」って言われるんで「なんだ、またかよ〜」ってなります(笑)。

山本 CMソングとかやると、一気に景色変わりそうだね。お2人は地元どこなんでしたっけ?

RIRI 私は地元が群馬なんですけど、アーティストとして活動を始めるために高校から上京しました。母がとにかく洋楽好きで、赤ちゃんの頃からずっと洋楽を聴いて育った感じです。歌手になる夢を持ち始めたのは、たしか3~4歳ぐらいから。

RIRI

KEIJU 僕は世田谷の経堂生まれで、KANDYTOWNっていう16人のグループでラップを歌ったりしてます。メンバーも全員その辺で生まれてるんで、幼稚園とか小学校が一緒だったりするやつばかりです。

山本 俺、砧小学校だよ。

KEIJU 本当ですか!メンバーで2人くらい砧小のやついます。

山本 生まれは富ヶ谷なんだけど、何度か引っ越してるんで。親父は〈ピンクドラゴン〉(原宿のロック文化を生んだ伝説的な店)の出身で、親父の周りはリーゼントの人ばっかりだったから、反抗してB-BOY風にスキンヘッドでグッチのメガネかけてたら「髪伸ばせ!」って叩かれたりしてましたね(笑)。

 

──RIRIさん、KEIJUさんが子どもの頃に憧れてたアーティストって、どんな人なんですか?

KEIJU  2コ上の先輩たちの家でラップのMTVとか流してるのを見て、だんだんヒップホップを聴くようになりました。海外のラッパーを追いかけるようになったのは中1くらいからですかね。つい最近亡くなってしまったんですけど、 Nipsey Hussleっていうラッパーはその頃からずっと聴いてました。

RIRI  私はDestiny’s Childとビヨンセがとにかく大好きでした!11歳のときに音楽プロデューサーのDavid Fosterさんが主催するオーディションに参加して、最終選考でビヨンセの『Listen』を歌いました。はじめて5000人の前で歌って、すごく緊張したのを覚えています。

山本 すごいなあ……自分は11歳のとき、ただチャリ乗ってたっすね。

一同 爆笑

トークの様子

山本 乗るっていっても、ただ近所の団地の友達んち遊びに行くような感じですよ。スケボーにハマったのは中学入ってから。中高生のときは、放課後に駅のロータリーでスケボーしたり、井の頭公園のステージんとこに溜まってました。

KEIJU 僕らも放課後はひたすら公園にいましたね。リビングとか、キッチンとか、隠語みたいに名前をつけてる公園が6つぐらいあって(笑)。「今どこいんの?」「今リビング」みたいな。ちょっと仲間内でケンカすると、新しい公園を見つけてそっちに行って、また名前つけて。そこで生まれた曲とかもあるんですけど。

RIRI 公園かあ……あ、実家の目の前に、毎晩犬の散歩に行っていた思い出の公園があります。私はいつもスマホでビヨンセのライブ動画を流しながら散歩してたので、途中から犬の散歩そっちのけで歌い始めちゃって。近所のおじさんに、不思議そうな目で見られた恥ずかしい思い出があります。

 

──赤裸々な公園の思い出、ありがとうございました(笑)。RIRIさんもKEIJUさんも、本格的なアーティスト活動の前に、それぞれアメリカに行かれていたんですよね?

RIRI もともと、LAには楽曲制作のために何度か行かせていただいているんですけど、語学も学ぶために、去年の春に3ヵ月間くらい過ごしました。向こうの人たちは自分の意見や考えをしっかり持っていて、プロデューサーの方にも「RIRI、君はどういう曲を作りたいんだ?」ってズバッと聞かれたりして。自分のヴィジョンを持ってはっきり答えなきゃいけなかったので、精神的にもすごく鍛えられましたね。

KEIJU

KEIJU えらいなあ。僕の場合は遊んでばかりだったんで、高校卒業する頃、親が「お前このまま東京にいたらダメになるから行って来い!」って感じで行かざるを得なかった感じでしたね。サンフランシスコに1年半くらいいたんですけど、io君(KANDYTOWNのメンバー)が遊びに来たときに「東京に僕たちの曲を聞いて興味を持ってくれているレコード会社の人がいる」みたいな話を聞いて、スイッチが入った感じです。「東京に戻って音楽活動をしたい」って。

 

──おなじく山本さんも高校を卒業されるタイミングで、しばらくアメリカで過ごされていたとお聞きしました。

山本 はい、18歳から6年くらいアメリカにいました。向こうですぐ、持っていたお金を全部使っちゃって、仕方なく寿司屋でアルバイトを始めたんですよ。グァテマラ人の下で皿洗いからのスタートでした。時給4ドルだったからずっと貧乏で、教会にご飯をもらいに行ったりしていました。友達もできたし、スケボーもちんたらやってたけど、辛かったことばかり覚えてますね(笑)。

 

──大人気のサンドイッチ屋〈BUY ME STAND〉のアイディアは向こうで?

山本 そうですね。その頃、アメリカ人がよく食べてるような、両面をバターで焼いているサンドイッチって東京に売ってなかったんですよ。本当は、アメリカで仲良くなったドーナツ屋を東京に持ってこようとしてたんですけど、最終的にうまく交渉が進まなくて。

山本海人

KEIJU 友人に「海人さんっておもしろい人がやってる店があるから飲みに行こう」って言われて、一度お店にお邪魔したことがあります。そのときはいらっしゃらなかったんですけど。

山本 今はもうやってないんだけど、下がサンドイッチ屋で、上がバーだった頃だね。

KEIJU 客が飲みながらビーズクッションとかでくつろいでて、めっちゃ居心地良い店だなって思いました。

山本 店の中にある椅子は、少ない方がいいんすよ。人いっぱいいると疲れちゃうし。

 

──アパレル、サンドイッチ、蕎麦。クールな東京の溜まり場を数多く仕掛けてきた山本さんは、次にどんな場所をプロデュースされるご予定なんですか?

山本 実は、最近はゆるやかにリタイア方向に動いてまして……。でもやるとしたら、次の拠点は都心から離れて熱海にしようと思ってます。マイアミ感半端ないし、温泉も寺もあるから渋谷より楽しいすよ。

KEIJU 熱海って、渋谷からどのくらいなんですかね。

山本 1時間20分くらいかな。あ、音楽やってる2人に、ぜひライブしてみて欲しいステージがあるんですよね。〈ニューアカオ〉っていうホテルの宴会場で、目の前が海バーン!みたいな、めっちゃカッコいいステージなんですよ。(スマホを見ながら)ほら、こんな感じ。ヤバいでしょ?

RIRI すごい豪華!

トークの様子

 

──冒頭にもお話が出たお2人のコラボ曲である『Summertime』のプロデュースは、現在ロンドンに拠点を移された小袋成彬さんが手がけられたそうですが、実際にレコーディングを終えてみて、チャレンジだった部分などありましたか?

RIRI 小袋さん、KEIJUさんとの制作は初めてだったので、とても新鮮な気持ちで歌わせていただきました。レコーディングが別々で、歌入れをしながらどんな仕上がりになるかすぐには想像できなかったけど、完成した音源をを聞いたら、3人の個性が引き立つ仕上がりになっていて、歌うたびにどんどん好きになってます!

KEIJU 最初にお話をいただいたとき、もちろん嬉しかったんですけど、日焼け止めのCMって言われても俺めっちゃ日焼けするし「RIRIちゃんだけでいいんじゃないですか?」ってくらいの気持ちでした。

山本 もうそこは「え、お前らまだ焼いてんの?まだ日焼け止め塗ってないの?」ってスタンスになるしかないね。

KEIJU ははは(笑)。締め切り過ぎても全然リリックが思い浮かばなくて、家でふて寝したんですよ。そしたらスタッフさんが家のピンポンを激しく鳴らしに来たんで「これは本当にやばい。今までと違うぞ」って思って、やっと動き始めました(笑)。小袋君も、歌詞の一字一句、すごく細かい部分まで一緒に考えてくれて。何度も書き直してやっと形になったときは嬉しかったです。

RIRI この間マシュメロ(世界的人気を誇る謎の覆面トラックメイカー)の来日公演が幕張メッセであって、そのオープングで、2人で『Summertime』を歌いました。たくさんの人の前でこの曲を披露できて、とにかく、楽しかったです。

KEIJU 5月にはGREENROOM FESTIVALってイベントで歌う予定もあるので、山本さんにもぜひライブ来て欲しいです。

山本 人が多いところが苦手で、ライブとかクラブとか全然行かなくなっちゃたんだけど、2人の歌は聞いてみたいので、イベントのケータリングとかで参加させてください!

RIRI それいいですね!ぜひ!

 

さあ、私たちも夏の準備を!ということで、最後に、3名にはGINZAガールのための“サマーソング”を選曲していただきました。夏の気分を盛り上げてくれること間違いなしのプレイリストをお楽しみください。

 

Playlist Theme: Summer
 Jams
Apple Musicで聴くなら、こちらをクリック!

 Selected by RIRI

Love Never Felt So Good – Michael Jackson
Happier – Marshmello
Lost In Japan – Zedd, Shawn Mendes
What Lovers Do(feat.SZA) – Maroon5
Party – Beyoncé

Selected by  KEIJU

Bullet Proof Soul – Sade
You Bring Me Joy – Anita Baker
Get It Together – Drake
Small Talk – Majid Jordan
Double Up – Nipsey Hussle

Selected by Kaito Yamamoto

California Sunrise – Dirty Gold
It All Feels Right – Washed Out
Summer – War
70’s 80’s – Nightmares On Wax
Last Night (Last Heads) – Me & You

【NEW RELEASE】

『Summertime』

RIRI, KEIJU, 小袋成彬
2019年4月17日配信リリース
01.Summertime (資生堂「アネッサ」CM ソング 2019)」

RIRI

1999年生まれの19歳。世界的な名プロデューサー、デビッド・フォスターが主催する次世代のスター発掘オーディションに出場し、わずか11歳でファイナリストの1人に選ばれる。16歳からはたびたびLAに渡り、名プロデューサーたちとの楽曲制作をスタート。パワフルで伸びやかな歌声とキャッチーな楽曲に中毒者が続出中。5月22日には新作『Summertime EP」をリリースする。

KEIJU

ラッパー、トラックメイカー、DJ、映像ディレクターら総勢16名で構成される世田谷発のHIP HOPクルーKANDYTOWNのメンバー。2016年のメジャーデビュー以降、ストリートブランドとの取り組みや、tofubeats、清水翔太らの客演を務めるなど、ファッション、音楽シーンで注目を集める。17年のソロデビューをきっかけにアーティスト名を“YOUNG JUJU”から“KEIJU”へと改名。

山本海人

1982年富ヶ谷生まれ。高校卒業後に渡米。帰国後、住居兼コミュニケーションスペースとして作ったプール付きトレーラーハウスが話題に。同時期に自らディレクターを務めるアパレル・ブランド「SON OF THE CHEESE」を立ち上げる。2015年にオープンしたサンドイッチ屋「BUY ME STAND」は現在5店舗に拡大。18年道玄坂に蕎麦とお酒が楽しめる<Sober>をオープン。

Photo: Kodai Kobayashi Text: Satoko Muroga

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