記念日の思い出が詰まった
シロクマ200頭
森永邦彦
デザイナー
「好きなひとの好きなものを、僕も好きになっただけ。別のものを集めていた可能性もありますね」
森永さんは、妻でモデルのKanocoさんに、付き合い始めた頃から誕生日やクリスマス、ふたりの記念日など、大切な日が巡ってくるたびに、シロクマの置き物やぬいぐるみをプレゼントしてきた。
「妻と出会う前の自分は、必要なものしか部屋に置かないタイプでした。8年がかりのコレクションとも言える贈り物200頭以上と同居する今は、真逆の状況。不思議ですよね」
全員に命名し、個々をきちんと把握もしているというからすごい。
「誕生日に贈ったクマなら年齢をもじってみたり。彼女の本(『かの・この・ はなし』)ではメンバー紹介のページがあります」
ひとつのことを続けるのは、自身のクリエイションにとっても大切なことだと森永さんは話す。
「探究心がクセになっているのかもしれません。北極までホッキョクグマの写真を撮りに行ったこともあります。ぬいぐるみを見ればどこのメーカーかすぐにわかるくらい、〝解像度〟は相当高いですね(笑)。海外出張のお土産はもちろん、オンラインでかなり購入してきたので、通販サイトで次々とおすすめが表示されるんですよ。だいたいすでに持っていて網羅し尽くしているけれど、それでも見たことがないものや、新商品があれば欲しくなる。今も変わらず喜んでくれるので、渡しがいがあるし僕もうれしいんです」