シソンヌ長谷川の服バカすぎる私生活。ファッション大好き芸人が現代っ子に物申す!

シソンヌ長谷川の服バカすぎる私生活。ファッション大好き芸人が現代っ子に物申す!

ついついチェックしちゃう芸能人のファッション。最近ではSNSによって、その注目は衣装として着ているものだけでなく、私服にも向けられるように。インスタ徘徊をしていると「服好きなんだろうな〜」と、興味がなかったはずなのにいつの間にか気になる存在になることもあったりするんですよね。自由に服を楽しんでる人を見ると、勝手に親近感が湧いちゃうわけです。今回はそんな服バカっぷりが気になり、お笑い芸人・シソンヌの長谷川忍さんにインタビュー!ファッション遍歴からひと月に服に使う金額、今気になっているファッションアイコンまで、ひたすら大好きなファッションについて語ってもらいました。

 

今日の私服

 

──ファッションを好きになったきっかけは?

「最初は母親の影響が大きかったですね。母親が、ちょっと言葉は悪いですけど西洋かぶれといいますか、海外のものが好きなんですよ。それで海外ドラマをちっちゃい頃から一緒に観てて。『奥さまは魔女』にNHKで深夜にやってたシチュエーションコメディ、その流れで『ビバリーヒルズ青春白書』を観るようになったり。それでお袋が僕にドラマに出てくるようなファッションをさせてて、ジーパンとかもみんなより早めに履いてたりとかしたんです。小4のときに、ティム・バートンの『バットマン』が流行ってたんですけど、ジョーカーのスウェットを長崎屋で買ってもらったんですね。『HA HA HA』って笑ってる文字がネオンカラーになってるちょっと派手めなやつ。それを着て学校に行ったら、いつも声かけられない女子にすんごい話しかけられたんですよ。そのときに『服である程度見た目をカバーできるんじゃないか?』って気づいて、ファッションに目覚めていったって感じですね。中学に上がる頃には『MEN’S NON-NO』を読んで、そこに載ってるのと同じのは買えないけど、似たようなのを安い洋服屋で母親に探してもらって」

 

──周りのお友だちもファッション好きだったんですか?

「一緒に興味持ってくれるやつはいたんですけど、狭いコミュニティの中では僕が発信する感じでした。これカッコいいよとか、どっか買いに行こうとか。中学の頃にNBAとかエア・ジョーダン、HIPHOPとか黒人カルチャーの流れが入ってきて、そこからずっと抜けられなくなって今に至ります(笑)。当時は、母親にシカゴ・ブルズのキャップを誰よりも早く買ってもらったり、バッシュも黄色と紫のレイカーズのを履いたらみんながカッコいいって言ってくれたり。バッシュを外で履くっていうのは最初は浮いてたんですけど、気づいたら当たり前になったんですよね。スケーターファッションで太いパンツを穿いたり、ギャングファッションっていってコーチジャケットをみんなで着たり。そこにナンバリングを入れて、“番号が若いと強い”みたいなしょうもないことやってたんですよ(笑)。白を着てるやつが幹部って設定になったり。田舎ってそういうのがあるんですよね。10代後半になったらバイト先に定期的に原宿に行く先輩がいて。僕はお年玉を貯めて年に一回くらいしか行けてなかったんですけど。その人からいろいろ情報を教えてもらったり、一緒にくっついて原宿に行ったりするようになりました」

 

──ロックを通ることはなかったんですか?

「ヒップホップが流行ったのは高校の頃だったんですけど、同時にパンクロックとかメロコアも流行ったんですよ。ハイスタ(Hi-STANDARD)とか。それで当時、田舎から出る理由って僕の周りではDJになるってやつが多かったんですよね。ヒップホップのDJになるって東京に行ったやつと、パンクロックのDJになるって名古屋に行ったやつがいて、そいつらが作ったミックステープを聞いてたから、ファッションもどっちも取り入れてたんです。だから高校から卒業くらいまではごちゃごちゃ混ざってる感じでしたね。でもヒップホップにはすごく衝撃を受けたから、その人たちの真似をするようになっていったのかなって思います」

シソンヌ長谷川

 

──当時はモテてました?

「全然モテなかったです」

 

──小4の気づきがあったのに!

「あの気づきから、自分の趣味に走っちゃったんで(笑)。女性はシティボーイ的な格好が好きじゃないですか。でも僕は自分が影響を受けた人たちとおんなじような格好したいので、どうしても女ウケが悪い。男ウケもいいわけじゃないんですけど、何人かにひとりすごくいいねって言ってくれる人がいて、そういう狭いところを突いてるのが気持ちいいというか」

 

──まさにGINZA読者ですね。GINZAに出てるような女の子ってどう思います?

「(GINZAを見ながら)この格好で待ち合わせに来られたら……構えちゃいますよね(笑)。負けますもん、普通の男なら。ファッション相撲みたいになっちゃう、どっちが強いんだみたいな(笑)。でもこういうスタジャンとか僕もほしいです。高校のときに着てたんですよね」

GINZAを見るシソンヌ長谷川

 

──クローゼットの新陳代謝は激しいほうですか?

「そうですね。でも定番のものも持ってますし、昔買ったものを何年か寝かせてるものがあったり。〈シュプリーム〉も持ってるんですけど、世間の熱が冷めたらまた着ようかなって思ってて。〈オフホワイト〉も後輩にあげちゃいましたね。言い方悪いですけど、普通のおじさんがシュプリームとかを『こりゃ着ときゃいいんだろ』ってよく分かんないで着てるじゃないですか。そういう人たちが手を出し始めたら、一回着るのを辞めてます」

 

──お買い物は頻繁に行かれるんですか?

「なるべく行かないようにはしてるんですけどね。最近はネットとお店に行くのとで半々くらい。あとは展示会だったり、海外サイトで買うことも増えました。インスタグラムのおかげで情報が昔より早く入るようになっちゃったじゃないですか。あと1ヶ月後くらいにあれが発売するなってなんとなく分かってるから、出会いというより狙い撃ちみたいになってます。『雑誌で見たのが売ってる!』っていう昔ほどの楽しさはないかもしれないですね。昔って雑誌を見てからお店に行っても、実際に商品が発売されたのは2〜3ヶ月前だったりしたんですよ。それで店員さんによくキレられて(笑)。あの頃の店員さんって怖かったんですよね、サイズ聞いただけで怒られましたから。Mサイズだけラックにかかってて、Lもあるか聞きに行ったら『あるわけねえだろ!』って。僕だけじゃなくてみんなにそうでしたからね。仕事も何もしてないんですけど、当時はそれがカッコよかったんですよ。『すいません、買わせていただきます』のスタイルで行ってたんで、久しぶりに〈エイプ〉とか〈シュプリーム〉に行って『もしよかったら他のサイズもあるんで』って言われると、逆に怖くてしょうがないです(笑)。『何言ってんだ!ダメだよサイズあるとか言っちゃ』って。電話しても怒られましたからね。〈バウンティーハンター〉に電話したら、まず店名も何も言わないんですよ。『すみません、雑誌で見て……』って言ったら『ない!』って即切られて。散々そういう洗練を受けてきましたね。でもありがたいことにそういうところの人たちと、お知り合いまではいかないですけどなんとなく顔を覚えてもらえて、『展示会に来てよ』って言われるようになって。20年前の自分に教えてあげたいですよ」

 

──最近買ったものは?

「ヴァージル(・アブロー)が手がけた〈ルイ・ヴィトン〉の小銭入れ。最初はボストンバッグを狙ってたんですよ。50万くらいかなって思ってたんで嫁さんの前でヴァージルの歴史みたいなのを語って、それとなくほしいなってことを伝えてたんですけど、『そんなこと言われても知らないけど』って言われて(笑)。でもファーストシーズンは何か買っておきたいと思ってたんで、この小銭入れを買いました」

ヴィトンの財布

 

──奥さんは厳しいですか?

「直接は言ってこないですけど、まあ空気が(笑)。僕と対照的で嫁さんはなんにも買い物しないんですよ。前に一緒に買い物行って、買いそうな空気出してたのに買わなかったんで一回ブチ切れたことあるんすよ。『買えよ!』って。『買って怒られる人はいるけど、買わないで怒られる人なんて聞いたことない』って言われましたけどね(笑)。あと、たち悪いことに僕が最近家具にも興味持ち始めちゃったんですよ。ヴィンテージは流石に買えないんでレプリカとかなんですけど、ジャン・プルーヴェって建築家の椅子がカッコいいなって。もともとイームズくらいは知ってたんですけど、そういう建築家の人は広島でふらっと入ったヴィンテージショップで知って。そのお店の人にいろいろ聞いて、調べ出したら止まらなくなりました。今はル・コルビュジエの家具を狙ってるんですよ、嫁には言えないんですけど。今まで買ったのも、嘘ついて定価じゃなかったとか、中古で半額だったよとか言って。偽ものでいいじゃんって言われることもあるんですけど、ヴィンテージは変えなくても偽物は嫌なんですよね。だからせめてレプリカを買ってます。あと、アートにも興味はあるんで、もうお金がいくらあっても足りないですね」

 

──長谷川さんと言えばTシャツだと思うのですが、持っているファッションアイテムの中で一番多いのもTシャツですか?

「そうですね、圧倒的に多いですね。ハイブランドになったら多少は考えますけど、そうじゃなかったら駄菓子を買うように買っちゃいます。Tシャツで迷うことはまずないくらい。ジャケ買いみたいな感覚でグラフィック重視ですね。でもオーバーサイズで着たいと思うとちょうどいいサイズがないんですよ。だから海外に買い付けに行く友達がいたら大きいサイズを買ってきてもらったり、セレクトショップの店員さんと仲良くなってなんとか入れてもらったりして。1枚だけじゃ無理だろうから、3着買いますんでって言って(笑)」

シソンヌ長谷川

 

──古着屋にも行ったり?

「古着も意外とサイズがないんですよね。ボロボロのバンドTとか、なんで1万5千円も払わなきゃいけないんだって思いながら買ってます(笑)。それも、そういうのを集めて売ってる人と知り合いになって、情報を聞いたりしてて。最初はヒップホップとかロックTを買ってたんですけど、最近は映画Tがほしくなって『パルプ・フィクション』とか『レザボア・ドックス』とかないですか?って聞いてます。でも今映画Tが高騰してて、高いんですよね。4〜5万くらいするんで、なかなか……って言ってこの前3着くらい買いました(笑)。もしかしたらTシャツが一番お金かけてるかもしれないですね」

 

──ストレスで買い物することはないですか?

「そういうのはないですね。買えなくてストレスはありますけど(笑)。売り切れてたり、サイズがないとか、高すぎるとか。外に出かけると絶対何か買っちゃうんですよ。だから嫁さんには外出るなって言われてます。この前も文具屋に行ったんですけど、アレッシィかなんかのハサミが売ってて。カッコよかったから1800円もするのに買って、なんでそんなの買うんだって言われて」

 

──見るだけじゃダメなんですね。

「ダメですね。『いいの持ってるね』って言ってくれるような人は誰もいないんですけど、持ってたい」

 

──ファッションを仕事にしたいっていう気持ちはないんですか?

「それに関してはちょっと冷静な目があって。芸人って職業がダサいって思われてるんで、ブランドに迷惑をかけてしまうっていうイメージがあるんですよ。だから自分はお客さんでいようって。たまにお話をいただくことがあっても、申し訳ないんですけど全部お断りしていて。自信がないですし、自分自身が芸人が作った服なんか着たくないなっていうのもあって。もしもやるなら自分の名前を隠したいです」

 

──では趣味として、ファッションに関しての野望は?

「パリコレとか行ってみたいですね。コレクションを見るのも楽しみですけど、観に来てる人たちがカッコいいじゃないですか。(渡辺)直美が行くときに、『くっついていきたいな〜』って言ったら『長谷川さんが来てくれたら助かりますわ〜』って言ってくれたんですけど、『まあでも現実味がないか』って終わっちゃって(笑)。直美も実際(〈GUCCI〉のクリエイティブディレクターのアレッサンドロ・)ミケーレと写真撮ったりしてますから。すごい面白がられて、『なんだお前は、なんて体型してるんだ』って言われて写真撮ったらしいんですよね。それってすごいことだなって思って。日本人でそういう人っていないじゃないですか、あんまり。だから直美に頑張ってもらって、なぜかいつも直美の横にいる謎の人になりたい(笑)。よくスターの横に『誰だか知らないけど、いっつもそばにいるな』って人いるじゃないですか。そんな感じで(笑)」

 

──他にもファッションのお話をする芸能人の方っているんですか?

「チョコプラ(チョコレートプラネット)の松尾(駿)とか。あいつはど定番であんまり流行りに流されないクラシックスタイルですね。あとニューヨーク行ってますけど、(ピースの)綾部(祐二)さん。ファッションフリークなので、いろいろ相談してました。綾部さんって〈ジバンシー〉のこと“ジバン”って言うんですよ(笑)。セリーヌも最近やっとメンズ出ましたけど、5〜6年前からレディースの一番大きいサイズ着てたりしましたからね。(ウーマンラッシュアワーの)村本(大輔)さんがバーって売れたときに、俺がファッション好きだって知ってくれてて『伊勢丹についてきてくれないか』って言われていろいろ教えたことがあったんですよね。そのうち村本さんも自分でどういうのがいいか分かるようになってきて。そしたら綾部さんに呼び出されて、『おい、あいつに余計なこと言ってんの、忍か』って。2人はデビューが同じ年なんですけど、仲悪いんですよ(笑)。だから『村本なんか〈オフホワイト〉とか意味分かんないで着てるんだから教えるな!』って言ってきて。面白すぎて、逆に仲良いんじゃないかなって思ってるんですけど(笑)。綾部さんとはそういう話をよくしてました。あとレイザーラモンのお二人ですね。僕のことを買ってくれてるというか、ファッション先生だって言って、いろいろ聞いてくれるんです。あと(品川庄司の)庄司(智春)さんとか、ダイノジの大地(洋輔)さんとも話しますね」

 

──長谷川さんが未来を感じるファッションアイコンはいますか?

「誰だか知らずにインスタをチェックしてる人も多いんですけど……多分、俺が知らないだけでこのMr.Fallback(@lukasabbat)って人も有名なんだろうな。カッコいんですよ。多分ジェイデン・スミスとかその流れとかで見つけたんですよね。このChase B(@ogchaseb)って人はトラビス・スコットのとりまきなんですけど、トラビスより好きですね。ヒップホップには友だちをステージに上げるっていう謎の文化があるんですけど、多分そういう感じだと思うんですよね。あと気になるのはこのRAYSCORRUPTEDMIND(@rayscorruptedmind)とか。多分ヒッピホップ系の写真家だと思うんですけど、写真に出てくる人もカッコいいんですよね。この人の写真に出てくるブラッディ・オシリス(@bloodyosiris)。こいつがね、何者か分かんないんですけどめちゃくちゃカッコいい。ずっと細いパンツ穿いてましたけど、この人見て久しぶりに太いパンツ引っ張り出しましたね。ブランドものも着てるんですけど、それに負けてない感じが憧れますね。嫌味がないというか。服買う前はこの人のインスタを見て、シルエットを真似してます」

シソンヌ長谷川

 

──インスタはよく見ます?

「めちゃくちゃ見てます、もう病気じゃないかってくらい。たまに『このスニーカーをゲリラ発売してる』って情報が急に出たりするんで、逃したくなくて見ちゃうんですよね。あとはブランドのアカウントよりもラッパーですね。ファレル(・ウィリアムス)、トラビス・スコット、エイサップ・ロッキー。彼らが着てるものをなんとなくチェックしたり、分からないものもファンの人が詳細だしてくれたりするんでそれを見に行ってます」

シソンヌ長谷川

 

──では、長谷川さんにとってファッションとは?

「生活の一部ですかね。衣食住の衣ですから。順位的には衣、住、食かな。優先順位が一番上ですね」

 

──物を持たない、買い物をしない若い子が多いって言われてますけど、長谷川さんはどう思います?

「何がいいのか分からない。日本って収集癖がある国だと思ってたんですよ、勝手に。古着っていう文化も大きく分けると日本とイギリスとアメリカくらいしかないらしいんですよね。プレ値がつくとかって。それも勝手に島国だから外のものを集めるのが好きなのかなって思ってたんですけど、今の若い子たちは逆に“こんまり”的な海外志向なんですかね。それはそれでいいと思うんですけど、頑張って稼いで買えよって思いますね。開き直るなよ、本当はほしいだろ心の中でって。武将とかもなんかいろいろ集めてたでしょ、器とか。だから僕にもその血が通ってるんだって思ってます(笑)」

シソンヌ長谷川

1978年生まれ、静岡県出身。2006年にじろうとお笑いコンビ・シソンヌを結成。2014年「キングオブコント」の王者。6月27日〜7月7日に本多劇場、7月13日〜15日にCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで、シソンヌ単独ライブ「huit」を開催。

 

Photo:Yuya Shimahara Text:Sonoko Tokairin  Edit:Karin Ohira

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