生活の中に溶け込むように存在している、極プライベートなアイテム、声高に主張しないけれど、そっと暮らしを支えてくれている日用品。センスのいい人たちはいったいどこの何を使っているの?機能、デザイン、色、手触りなど愛着やこだわりコメントつきでお気に入りラインナップをお楽しみください!
柏木圭の木べら〈推薦者: 荻野玲子/スタイリスト〉
長野県在住の木工作家、柏木圭が作る定番アイテム。料理をする作家自身が使いやすさを追求し、全体的にすらりと細身のフォルムに。「料理家の坂田阿希子さんに教えていただき、使い始めました。小さめで小回りがきくヘラが、こんなにも便利なのかと実感。柄の長さも握りやすくとても手にフィットして、炒め物には欠かせない存在です」。¥2,000 (アウトバウンド)
Vitamixのホールフードマシン〈推薦者: 田中美和子/インテリアスタイリスト〉
強力なモーターと、耐久性の高いステンレスブレードの驚異のパワーで、食べ物が持つ栄養素をまるごと抽出。効果的に摂取することを可能にする本格派のホールフードマシン。一台で混ぜる、つぶす、刻む、砕く、加熱、冷却、挽く、撹拌といった多様な機能を持つ。「毎朝の野菜スムージー、冬のスープの仕込みなどに日々活躍しています」。TNC5200シルバー ¥71,800(バイタミックス | アントレックス)
岩鋳のグリルパン〈推薦者: 冷水希三子/料理家〉
盛岡の工芸品、南部鉄器の老舗メーカーが手がけるグリルパン。今の暮らしにマッチするモダンなフォルムには、南部鉄器の伝統の製法と魅力がしっかりと息づく。「肉や野菜のグリルをするときに使用。熱伝導がよく、蓄熱性も高いから温度ムラができにくい。溝に余分な油を落としながら、おいしく焼きあげてくれます。無駄な装飾のないところも私好み」。IHは非対応。丸29cm ¥7,500(岩鋳)
釜浅商店のペティナイフ〈推薦者: 竹内優介/インテリアスタイリスト〉
日本最大の刃物の産地、岐阜県関市で作られるSVシリーズ。若干硬度を下げたステンレス系の刃素材は、切れ味とその持続力と研ぎやすさのバランスがいいのが特徴。欠けにくく、錆びにも強いので料理のプロにも愛用者が多い。「簡単な調理に便利なサイズだけど、切れ味は本格的。果物の皮むきもスイスイ。ザ・包丁というオーセンティックな見た目もいい」。SV-10 12.5cm ¥8,180(釜浅商店)
Fisslerのスナッキーセット〈推薦者: 岡本敬子/服飾ディレクター〉
少量の調理や、下ごしらえやソース作りに便利な小ぶりサイズのセット。「IHキッチンなので使える鍋が限られるのですが、このセットはヘビーユース。熱伝導率が良くてすぐに料理ができるし、お湯も鍋で毎日沸かしています」。キャセロール φ14×H12.5cm、ソースパン φ14×H10.5cm、フライパン φ16×H8cm ¥16,500*セット価格(フィスラー | フィスラージャパン カスタマーサービス)
マイヤーの低圧力鍋〈推薦者: 渡辺有子/料理家〉
優しく加圧しながら、おいしさと時短を叶える低圧力鍋。蓋の開閉はバルブとボタンをつまむだけと、至って簡単。「普通の圧力鍋は開閉が自由ではないのが難点。でも、これは調理途中でもいつでも開けられ、味見や調味ができるのがすごく便利」。クイッカークッキング 3.0L φ20cm ブラック ¥21,000(マイヤー| マイヤージャパン お客様窓口)
山田工業所の中華鍋〈推薦者: 石井佳苗/インテリアスタイリスト〉
打ち出し製法による軽くて丈夫な中華鍋。短めの柄は鍋が振りやすく、料理のプロも御用達。「日本の職人技が光る中華鍋。炒めもの、揚げものはもちろん、麺類の調理にも愛用しています。持ち手が木なので使いやすく、デザインも良い」。打出し片手鍋木柄付・片手中華鍋 錆び止め付き 板厚1.2mm φ30cm ¥4,380*錆び止め剤無し、空焼き処理済みの鍋は受注生産(山田工業所 | ヤマヤ商店)
シャトーラギオールのソムリエナイフ〈推薦者: 三部正博/フォトグラファー〉
刃物制作に精通したフランスの名ソムリエと、伝統のナイフビルダーが共同開発。優美な外見だけでなく、使うほどに手になじむデザインは、一流のソムリエたちも愛用。「プロダクトとして美しく、作りもしっかりしていて一生使える。ケース付きなので、屋外のキャンプなどにも携帯しやすい」。SL300OL オリーブウッド ¥32,000(シャトーラギオール | ワイン・アクセサリーズ・クリエイション)
London Borough of Jamのオーブンミトン〈推薦者: 飯田珠緒/スタイリスト〉
ロンドンの人気レストラン、St. JOHNの元ペストリーシェフが立ち上げたジャムブランドのグッズ。手のひらサイズが愛らしいミトンは、フォグリネンワークのオリジナルをベースにカラー別注。鮮やかなブルーが料理の時間を楽しくしてくれる。「手先だけを覆う短めのデザインなので、料理中の動作がとてもスムーズ」。¥2,100(ロンドン・ボロー・オブ・ジャム | ティー・アンド・トリーツ)
デイリーユースの愛用品を教えてくれたみなさん!
スタイリスト
荻野玲子
スタイリングの基本は、デイリーウェアに遊び心のあるものをプラスすること。
インテリアスタイリスト
田中美和子
スダンダードを応用するスタイリングに定評あり。冬はスキーを楽しむ(仕事も)。
料理家
冷水希三子
素材の味をシンプルに引き出す料理がモットー。道具選びの確かな目を持つ。
インテリアスタイリスト
竹内優介
「Laboratoryy」所属。壁や収納、出窓までDIYした部屋に住んでいる。
服飾ディレクター
岡本敬子
講談社『mi-mollet』でコラム連載中。著書には『好きな服を自由に着る』(光文社)。
料理家
渡辺有子
旬を生かしたシンプルな料理が人気。センスある装いやライフスタイルも話題。
インテリアスタイリスト
石井佳苗
新旧さまざまなテイストをミックスした、リアリティあるスタイリングに定評が。
フォトグラファー
三部正博
1983年東京都生まれ。写真家・泊昭雄氏に師事後、2006年に独立。
スタイリスト
飯田珠緒
ロンドンを愛するスタイリスト。料理好きで、道具や器選びにもこだわりが。
Photo: Naoki Seo , Reiko Toyama Styling: Aguri Kawashima Text: Kazuyo Nojiri