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その日の花。vol.10 俳優・小梅さんへ

その日の花。vol.10 俳優・小梅さんへ

「かっこいいってどんな人なのか」を知りたくて、フローリストの河村敏栄さんが今日はあの人に会いに行く。その日の花を携えて。


小梅さん / 陽だまりのコットンフラワー

─── やさしい人。
とくに、いろいろやらなくちゃいけない時とか、
時間がタイトで余裕がない時など、
みんながヒートアップしていても
すごい着地点を、穏やかにやさしく教えてくれる人がいると
わぁ、かっこいいなぁって思います。

こんなに美人でセンスが良くて話まで面白い人が、普通に店に立って接客しているのが東京のすごさだ。子どもの頃から映像や映画が大好きで、仕事にしたいと芸能界に飛び込んだ頃の、今よりもずっと若くて頑固で無防備だった小梅さんを私は知らない。けれど彼女が今いる場所にたどり着くまでの日々を想像する時、深いところで手をつないでいるような気持ちになる。それでもダメダメなところや、笑えない欠点があるはず。そう信じて疑わない意地の悪い私の質問に「怖いんだけど〜!」とめっちゃ楽しそうに笑っている。頑張る姿を見せないタイプの人がその奥に隠し持っている強さは、大人になればなるほど見えてくる。自然の流れに逆らわず、言葉にしにくかった夢を現実にしてきた人の屈託のないやんちゃな顔。そうそう、この笑顔を間近で見た人は結局みんな、小梅ファンになってしまうのです。

今月の花

小梅さんの店「brownie and tea room」の外窓から見える古いガラス瓶に、大きなコットンフラワーの木を、ただただシンプルに活けました。白いコットンボールは花ではなく種子を包む綿毛で、緑の実もそこから白い綿毛が少しだけ顔を出したのもいい。このままドライフラワーになるから、寒い冬の間あったかい店の中でずっと咲いてくれるでしょう。

花と文 河村敏栄 写真 松原博子

小梅 こうめ

俳優。旅好き(放浪好き)。俳優業の傍ら、東京・麻布十番にて、主にイギリスより買い付けた商品が並ぶ店「brownie and tea room」を営む。ヴィンテージなど、物が宿すその土地の伝統や文化を大事にしているセレクトは、スタイリストや編集者にも人気。フリーマーケットやティータイムイベントも行う。nico.co.jp/artist/koume

河村敏栄 かわむら・としえ

オーナーを務める東京・代々木上原の「MAG BY LOUISE」では、花のワークショップやレッスンをメインに、読書会などユニークなコンセプトの活動を行う。2018年にインディペンデント雑誌『FLOWER magazine』を創刊。www.louise-flower.com

松原博子 まつばら・ひろこ

京都府生まれ。雑誌、カタログなどで活動。撮影後、小梅さんの店でアウトドア用の素敵なマーブル模様のコップを手に入れた。www.hirokomatsubara.com

Edit: Akane Watanuki

GINZA2020年1月号掲載

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