この世は実は、不思議なことばかり。 猫に鳩、ハンコに妖精、座敷わらしだって登場。 不思議で面白くて、心がジンワリ温かくなる口コミ話を集めました。 平凡だと思ってた毎日、今日から少しだけ違って見えるかも。
🎨CULTURE
野菜の感情から心の穴を埋めるモノまで、この世は不思議なことばかり!噂話に花が咲く♡実体験の口コミ話
野菜室を開いて 深呼吸せよ!
ある日、家の冷蔵庫の野菜室を開けたら、なんとも言えない温かい、慈愛に満ちた感情がふわーっとこみ上げてきて、今までに体験したことのない充足感にうっとり。植物は話しかけるとよく育つとか、汚い言葉をかけ続けると枯れてしまうと聞くけれど、この出来事で確信。きっと野菜にも感情があるはず!そして私はあの瞬間、偶然にも野菜たちの持つたくましい生命力と、大きな愛のようなモノに包まれたんじゃないかしら? ちなみに当時、近場の農園を借りて野菜を栽培していたのだけれど、そのとき野菜室に入れていたのは普通にスーパーで買ったもの。きっと農家さんに愛情たっぷりに育てられたのね。
(Cさん/会社経営者)
アーティスト だけの 心の穴って?
もう何年も前のこと。シーズンごとに開いている展示会に、人間の“波動”が見えるという人を友達が連れてきてくれたことがあった。その人が私を見るなり「あなたの胸には穴が空いてる。そのぽっかり空いた穴を塞ぐために、服作りをしているんですよ」と。彼女によると、いいアーティストは総じて心に穴が空いていて、「それを埋めるために、みんな努力するんです。空いた穴を恋愛で埋めようとする人もいるけれど、それだと長続きしない。恋よりもモノ作りで埋めたほうがいい。あなたは服を作っているから、それでいいんだよ」とも。自分の生き方を肯定してもらえた気がして、胸がじーんと熱くなった。
(Kさん/デザイナー)
Illustration: STOMACHACHE. Text: Hiroko Yabuki Special thanks: Akiyo Nitta, Chiye Ryang, Hiroko Chihara, Yuri Kuroda