劇団雌猫が考える、幸せな働き方と仕事の選び方 〜後編〜

劇団雌猫が考える、幸せな働き方と仕事の選び方 〜後編〜

平成元年生まれのオタク女子4人組からなるグループ「劇団雌猫」のみなさんが、GINZA読者の悩みをズバッと解決してくれる「劇団雌猫 愛と浪費のおなやみ劇場」。応募フォームに寄せられる読者からの悩みを見ていると、お仕事に関するものが多いこと多いこと……。ということで、今回は仕事の悩みについて4人が語りつくすスペシャル版でお届けします!前編はこちら


お給料を上げたいなら、
まずは“上がる仕組み”を理解すること!

GINZA(以下、G) 後編のお悩み、まずはこちら。

「安定だけど給料が全然あがらない。転職するなら今が最後の年齢なのかと迷う。」(beさん/29歳・アパレルEコマース関係・都内で一人暮らし)

G 給料が上がらないはあるあるだと思うんですけど。

もぐもぐ そうですよね〜…。多分、自分から積極的に給与交渉していくべきなんですよね。みんな意外と言わないような気がする。

G 言いづらいですよね。

もぐもぐ コツが必要ですよね。人事部に問い合わせてみると、給与が決まる目安のテーブルがあったりするかも。会社としてはそりゃあ人件費上げなくていいなら上げたくないと思うから(笑)、勝手に上がっていくのを待ってるのも難しい気がします。まずは「給料上げてくれ」ってハッキリ言うところから!

ユッケ 戦争だ(笑)。

かん 私は前の職場でも今の職場でも給与交渉してるんですけど、やってみて分かったのはすごくゲームっぽいということ。攻略には大きく2つポイントがあって、さっきもぐもぐさんが言ってた「上がりたいです」って伝えるのがまず1つめ。2つめはどうすれば上がるのか、誰に言えば上がりやすいのかっていう会社の仕組みを理解すること。その仕組みを知らないのに闇雲にプレゼンしても、ただのうるさい人になっちゃうんだなって学びました。

もぐもぐ どんなに頑張っても、年功序列って可能性もあるもんね。

かん そうそう。それなら転職するかって切り替えられるし。

ひらりさ 会社が利益をあげてないと上がらないから、会社の状況と自分の年次を把握する必要もあるよね。

かん 全然仕事してなくても、言うこと言ってるからちゃんと給料もらってる人もいるわけで。そこは損したくないですよね。

もぐもぐ 転職するなら今が最後って書いてあるけど、29歳なんだね。私たちとほぼ一緒だ。

かん 30になるからってことかな?私たちは世代的に70歳まで働くことになりそうだから最後のチャンスってことはないんじゃないかなあ。

ユッケ よく、転職は20代のうちにって言うけど、30代でも40代でも転職してる人はいるよね。

かん うちの母はあと5万くらいほしいからって、60歳手前にして副業を始めたし、Do it!ですよ。

ユッケ 自由な時間を持てるなら、かんのお母さんみたいに副業するのも手なのかなって思います。今持ってるスキルで副業をやってみたら、自分の価値というか、いくらくらいで雇われるんだろうって分かるじゃないですか。それと今の状況を比較してみるといいかもしれない。

もぐもぐ あとは社内でも今よりアパレル寄りとか、Eコマース寄りに異動してみるのもひとつの手かもしれないね。同じ社内でも転職気分になれて気持ちが変わることもあるかもです。

「5年以上付き合っている彼氏と結婚することを想定し、ワークライフバランスが取りやすい職場を見つけようと転職活動をしています。新しいことに挑むなら、ラストチャンス!?家庭を重視するなら、事務仕事!?ただ、お金も必要だよな…。色々なことを、考えていると何がベストなのかわからず毎日思い悩んでいます。こんな私の背中をちょっとでもいいから押して欲しいです。」(カリントウさん/20代・ファッション通販関係・都内で実家暮らし)

ひらりさ
 背中をちょっとでも押してほしいって書いてあるから、押してほしいんでしょう。

もぐもぐ 新しいこと、やろう!(笑)

ひらりさ 一度安定を選ぶと、そのあと挑戦するのは気持ち的にハードルが高くなるじゃないですか。実際は高くなくても。もし今がラストチャンスって気持ちがあるなら、まず挑戦してみて失敗してもやり直せばいいんじゃないかな。

もぐもぐ これから子供が生まれたり、親の介護に直面したりなんて変化がある可能性は無限にあるし、今の時点で「ベスト」を考えすぎてもね。

ユッケ この人がそうって言いたいわけでは無いんですけど…。結婚を想定していた人に1話目で振られて「どうしよう!?」ってところから始まるアラサー主人公の少女漫画って多くないですか?

【劇団雌猫 愛と浪費のおなやみ劇場 スペシャル版】前編

かん 確かに(笑)。

ひらりさ 「婚約してる」じゃなくて「結婚を想定している」だからね。

ユッケ 現実世界で、想定してなかったことがいきなり起こることあると思うんです。なので先のことを色々考えすぎなくていいかも。質問者さんが、実際に結婚していて、相手から家にいてほしいって言われているなら悩むのはわかるけど、今の段階で「家庭を優先しなくちゃ!?」とまでは思わなくてもいい気がします。

ひらりさ 結婚することをお互いに想定してるなら、働き方について一緒に話してみてもいいかもしれないよね。

もぐもぐ うんうん、まずそこからだね。

ひらりさ 挑戦できて、定時に帰れて、お金ももらえる仕事もあるはずだし。

もぐもぐ 壁の向こうには新しい世界が待ってるし。

かん 『進撃の巨人』(笑)。

もぐもぐ 全巻無料配信を機に進撃脳に…(笑)。何をしていても悩みは常にあるからさ、これで心配なし!ってことは絶対ない!

 

誰かと話すことで、
自分の強みや新しい世界が見えてくる

 

「仕事行く前の憂鬱な気持ちが半端なくて困っています。なんなら前の日の夜から心が雨です。この気持ちとどう付き合っていけばいいですか。」(でんさん/20歳・東京都在住)
ユッケ 憂鬱だよね。特に嫌なことなくても行きたくないもん。

かん 私も〜!毎日働きたくないって思ってる!

ひらりさ ユッケさんとかんは、この気持ちと付き合ってるってこと?

ユッケ 向き合っています。で、私はとにかく家から出るのがめんどくさいんだってことに気づいて、家を駅から徒歩2分の場所に引っ越したら楽になったよ。電車に乗っちゃえば行かざるを得ないから、玄関開けたらすぐ電車に乗れるところに(笑)。なんで自分がめんどくさいのか、憂鬱なのかをひとつづつ紐解いていって、潰せそうなところから潰していくといいかも?

ひらりさ ユッケさん、自分の部屋が嫌でホテルに泊まることもあるって言ってたよね。

ユッケ そうそう、それもやってた。部屋を片付ける暇もないくらい忙しいときは、そこで寝て起きても散らかった部屋を見て辛くなって、また布団に潜りたくなっちゃうから。

かん ハックしてるな。

ユッケ お金に余裕があるときは、あえて少しいいホテルに泊まって、モーニングビュッフェを食べて出社して(笑)。それで暇な休日に部屋を片付ける!

かん 相談者さんは会社を辞めても給料が入ってくるわけじゃないし、また頑張って仕事に行かなきゃいけないことはどこかで分かってるから、この気持ちとうまく付き合っていきたいんだよね。

ひらりさ 自分で紐解けるならユッケさんみたいにその理由を潰していったらいいし、もし紐解けないなら友だちに話を聞いてもらうってのもありだよね。あとは趣味を作るか。趣味があれば仕事自体は嫌でも、モチベーションになったりはするので。でもこの相談だと、何が嫌なのか具体的に分からないからな。

もぐもぐ そうだね、人が嫌とか仕事そのものが嫌とか。

ひらりさ 私は単に朝が眠いのは嫌(笑)。

かん 私は労働しないと生きていけない自分の状況が嫌!(笑)

「一年後に転職を控えています。でも何をしたら良いか、何がしたいのかわかりません。そして恋人もいないまま2年たち、好きな人もできません。自分がなんなのかわかりません。どうしましょうか…。」(ゆむむさん/アラサー・契約社員・都内で一人暮らし)

もぐもぐ 一年後に転職を控えてるって結構先だねえ。

ユッケ 契約が切れちゃうってことかな?

G 今の自分にいっぱいいっぱいな感じはありますよね。

ひらりさ 「どうしましょうか」って、書いてあるのが気になった!こんなに人に委ねてて大丈夫かな。

ユッケ 「自分がなんなのかわかりません」って言ってるからね。心配だ。

かん とりあえずあと1年あるのはすごい良いことだから、英会話やったり、1年間で習得できそうな何かを得るとかかな。

ユッケ なるほどね。

ひらりさ 今の日本の企業って本当に英語ができる必要がないっていうか、この点数取ってますって書けば、できるんだって認定されて、実際には役立たないなりにもアドバンテージになったりするので。

もぐもぐ 何かをお金かけて学ぶって方向じゃなくても、例えば「めちゃくちゃインスタに詳しい」とかもいい気がする。それこそGINZA読む人ってファッションや海外カルチャーに詳しそうですよね。例えばビリー・アイリッシュが何で流行ってるかをちゃんと説明できたら、おじさん的には「へ〜よく知ってんな〜」ってなる…とか。

【劇団雌猫 愛と浪費のおなやみ劇場 スペシャル版】前編

 

もぐもぐ みんな、自分では「え、そんなことが褒められるんだ?」って思うことがすごかったりするからね!友だちとみんなで褒め合う会を作って、強みを客観的に知る。

ひらりさ さっきも話に出た『本業はオタクです。』のタテゴトアザラシさんは、年を取ると自分から何かを好きになる気力が減るから、定期的に友人からオタクジャンルのプレゼンをしてもらってるっていう話をしてた。もし自分の中で何をしたいか分からないんだったら、周りにプレゼンしてもらうのもひとつの手。

もぐもぐ みんながハマってる映画を見に行くとかね。

ひらりさ そうそう。劇団雌猫の本を読むとか。

ユッケ 宣伝!(笑)

かん 雌猫のみんなといて良いなって思うことは、何かにハマってるって話しをすると「どういうところが面白いの?」「そのオタクたちはなんでそういうことするの?」ってめっちゃ聞くし、興味を持ってくれるんですよ。自分がハマるか、ハマらないかはさておき。

もぐもぐ 知ってると面白いもんね。直接何かに役立つわけじゃなくても。

かん 自分が好きなものとの意外な共通点が知れたりするし。他人に興味を持つと自分が豊かになるってことが分かりましたね、雌猫といて。

ユッケ 何かひとつ新しいことをはじめて、現状を打開してみるのがいいのかな。例えば友達を作ることでもいいし。やってみてつまんなかったら、これは自分に向いてないんだなって分かるし。

もぐもぐ 和太鼓習ったり。

ユッケ 突然の和太鼓!?(笑)でも確かに、集団でやるし、いろんな世代の人と知り合えそうだからいいかも。

ひらりさ 占いに行くのもいいと思う。

もぐもぐ ある意味カウンセリングだからね。

ひらりさ そうそう、自分の中から自分への言葉が出てこないってことだと思うので、まずは人に会う、人から話を聞くからはじめてみてはどうでしょう〜〜!

G それでは、今回はこんなところで! みなさん、ありがとうございました!

 

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劇団雌猫 げきだんめすねこ

平成元年生まれのオタク女4人組(もぐもぐ、ひらりさ、かん、ユッケ)。2016年12月にさまざまなジャンルのオタクがお財布事情を告白する同人誌『悪友vol.1 浪費』を刊行し、ネットを中心に話題となった。2017年8月には『浪費図鑑』(小学館)として書籍化。現在はイベントや連載などに活動を広げながら、それぞれの趣味に熱く浪費している。
Twitter:@aku__you

Illustration: kame Edit: Karin Ohira

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