ここでしか買えない。ここでしか見られない。その場所が銀座だったら、すべてが特別になる。古くて新しい。モダンなのにクラシック。時代を感じさせない普遍的なデザインが、この街には不思議とあちこちに散らばっている。
ずっと大切にしたい、銀座だからこそ出会えるグッドデザインは贈り物にも◎
資生堂パーラー 銀座本店ショップ
手焼き花椿ビスケット
手焼き花椿ビスケット*40枚入り ¥4,500
デザイン界の巨匠、仲條正義さんによって定番の洋菓子シリーズのパッケージがリニューアルされてから3年も経ったというのに、手にしたときの高揚感は変わらないどころか、毎度毎度いいなぁとため息すらこぼれてしまうが、実は銀座本店ショップでしか買えない通称〝黒缶〟は2001年から変わっていないのだ。にもかかわらず、いつ見てもエバーグリーンな美しさを放っているって本当に凄い。まさにクラシック&エレガントの極み。一枚一枚手焼きで、サクっとした食感も発酵バターの甘い香りも最高なうえに、食べ終わってから缶を何に使おうか考える時間が楽しくて仕方ない。
住所: 中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル1F
Tel: 03-3572-2147
営業時間: 11:00〜21:00
休: 年末年始
銀座菊秀
刺繡バサミ
刺繡バサミ ¥6,342
銀座5丁目にあるマンションの9階にある「菊秀」に入ると、6畳ぐらいの空間の壁一面に鍛冶手造りの包丁や世界中から選び抜かれた120種類以上のハサミがズラリ。無骨な雰囲気にややおののきながらも、その中でひとつひとつじっくり見ていると、ひと際キラリと異彩を放つ可愛い逸品を発見。ドイツの刃物の町として広く知られるゾーリンゲンの老舗ドヴォ社製コウノトリ型ハサミ。フランスのアルザス地方では、女の子が産まれたらこのコウノトリ型の刺繡バサミをプレゼントする習慣があるらしい。ネジ部分を目に、クチバシは切刃に。デザインの着眼点がチャーミング。
住所: 中央区銀座5-14-16 銀座アビタシオン902
Tel: 03-3541-8390
営業時間: 11:00〜18:00(土〜17:00)
休: 日祝
月光荘画材店
マグカップ
マグカップ 各¥2,790
発想がグッドだ。銀座8丁目にある老舗の「月光荘画材店」で思わずそう唸ってしまった。見よ、この斜めにおおきく歪んだ取っ手を。聞けば、創業者の橋本兵蔵さんが愛用していたマグを再現したらしく、絵を描いているときでもすっと手に取れて、かつ、指が4本入ってラクに持てるように考案されたとか。この角度と幅はお見事。確かにびっくりするぐらいなじんでしっくりくる。しかも、岐阜県土岐市で採れた土のみを使った美濃焼きで、釉薬の色みやフォルムのぐにゃぐにゃ具合が1点1点異なり、ハンドクラフト感と愛嬌がハンパではない。ちょこんと置くだけで絵になる。
住所: 中央区銀座8-7-2 永寿ビル1F・B1
Tel: 03-3572-5605
営業時間: 11:00〜19:00
休: 無休
銀座ペンシルミュジアム 五十音
タイベックトートバッグ
タイベック®トートバッグ ¥16,000*オーダー制
銀座は路地裏が面白い。インドカレーが美味しい「よもだそば」脇の細い路地にある「銀座ペンシルミュジアム」。そこに併設されている「五十音」という店のオリジナルトートは、筆記具をテーマにしている博物館だけあって、素材が紙によく似たタイベック®製。おまけに、バックパック、ショルダー、トートの3WAY仕様で、ポケットが機能的に配された中敷きのコットンバッグはスナップボタンで取り外せて、それだけでも分離して使えるという画期的なデザインなのだ。側面のD環もかなり使えるし、小旅行で活躍する予感しかしない。ぱっと見普通なのに普通じゃないってのがいい。
住所: 中央区銀座4-3-5
Tel: 03-3563-5052
営業時間: 日によるため電話で確認を
休: 不定休
Photo: Yasuhide Kuge Text & Edit: Kyosuke Nitta