ファッションやアートなど、さまざまな分野の表現者たちが作りあげたプライベートルームを拝見。もの選びの基準、色彩へのアプローチ、スペースの捉え方。それぞれが追求する“居心地のよさ”とは?
🛋LIFESTYLE
ブランドディレクター・山内朋子「“見せない” “出さない”を貫く」|クリエイターたちの快適空間に潜入 vol.9
“見せない” “出さない”を貫く
山内朋子
ブランドディレクター
ルーバー天井から差し込む、光と影のコントラスト。
「季節や時間帯によって、刻々と表情を変えるその様子を眺めるのも愉しみのひとつ」と話すのは山内朋子さん。
2年前に建てた一軒家。白とグレーを基調とした3層構造のスキップフロアは、どこを見回してもギャラリーさながらの凛とした佇まい。
そのミニマルさに温かみを加えているのが、どっしりと存在感のあるファーマーズテーブルだ。家の間取りやしつらいは、すべてこのテーブルを起点に考えたという。
「心がけたのは、大きな家具以外は極力ものを外に出さないこと。レンジやプリンターなどの家電はすべてサイズを測り、専用の収納スペースを確保しました。自宅をアトリエにも使っているため、ものがあふれているとすべてが悪循環に。何もないほうがパッと動き出せるんです。引っ越しの際は〝人生でこれ以上手放したことはない〟というくらいがんばりました。物量を見直したおかげで、器も服も手に入れるときはより慎重に、質を重視して選ぶようになったのもうれしい変化です」
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山内朋子
アパレルメーカー勤務を経て、2019年より国産生地を使用した上質なストールブランド〈THROW〉を夫の山内達詞さんとスタート。www.throw.co.jp
Photo: Yuka Uesawa Text: GINZA