ファッションやアートなど、さまざまな分野の表現者たちが作りあげたプライベートルームを拝見。もの選びの基準、色彩へのアプローチ、スペースの捉え方。それぞれが追求する“居心地のよさ”とは?
🛋LIFESTYLE
フローリスト・越智康貴「白い世界を、花と猫が潤す」|クリエイターたちの快適空間に潜入 vol.13
白い世界を、花と猫が潤す
越智康貴
フローリスト
「おっと!背が高いので、ライトの傘に頭をぶつけるのは、これで102回目(笑)。この部屋を選んだのは、床から天井まで3mほどあることも大きいです」
白い箱のようなリビングには陽があふれ、静かで晴れやかな時間が流れる。1、2輪を可憐に挿した花器、手仕事の刺繡が施されたテーブルクロス、異国の情緒が織り込まれたラグなど、感性の赴くままに選んだ品々が彩りを添える。
「花瓶はたくさんあって、フィーリングで飾っています。古い布地は15枚ほど所有。気分を変えるために定期的にチェンジする。何でもない白いコットン生地をテーブルにかけることもあります」
ダイニングセットにソファ、広さに対して家具が極端に少ないのも清々しい。
「今の物量がマックス。ここは写真を撮るためのスタジオとしても使っていて、最初はソファもありませんでした。購入したのは昨年。保護猫を2匹迎え入れたので、一緒に過ごすときの必要に駆られて。ラグは好きではないけれど、〝タン〟と〝サン〟のために。今は、彼らの部屋をちょっと間借りしている感覚です」
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越智康貴
一輪から包んでくれるフラワーショップ「ディリジェンスパーラー」オーナー。イベントや店舗の装花、広告や雑誌の花のスタイリングほか、撮影や執筆活動も。Instagram→ @ochiyasutaka
Photo: Yuka Uesawa Text: GINZA