ガジェットマスター、ハイロックによるiPhoneX考

ガジェットマスター、ハイロックによるiPhoneX考

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待ちに待ったiPhoneXがやってきた。アップルの主要商品は全て買うと決めている僕は、日本では発売されなかったシルバーとブラックのツートーンの初代iPhoneから始まって、日本発売最初のiPhoneとなった3G、その後の「S」モデルも含め、直近では(red)モデル、iPhone8とすべての機種を手に入れてこの10年を共に歩んできた。

その集大成となるiPhoneの10周年を記念するモデルがこのiPhoneXだ。今回はiPhoneの過去のモデルも軽く触れつつ、触ってみたこのiPhoneXの魅力を紹介していきたいと思う。

※写真撮影:すべてiPhone8

まずは正面。

すでに皆さんご存知の通り、ホームボタンが無くなって、画面サイズがグーンと広がった。たとえば、今まではiPhoneの中で写真や動画を見ていた……とすれば、このiPhoneXは、写真や動画、もっといえば体験を直接手の平に広げて見ているような、デバイスそのものが無に感じてしまうほどの効果が体感できる。サイズや解像度で理解するよりも実際に手にとってぜひ体験して欲しい。ホームボタンの廃止について「Casa BRUTUS」のインタビューで、ジョナサン・アイブはこう答えている

デザイナーとして悩ましいのは、物理的に存在する形が、その機能を理解する上において重要であるにもかかわらず、形あるものを取り除くためにデザインしているというパラドックスがあるということです。

シンプルにするだけがすべてではないという、多くの葛藤と議論がなされた結果の答えであることが伺える。

実際にホームボタンの無いiPhoneXを触って、8以前の機種を触ってみるとまったくうまく扱えなくてびっくりする。それほどにホームボタン無しの操作が快適に仕上げられていて、すぐに体がその動作を覚えてしまったということだろう。

背面は、8と同じくガラス素材に。これはワイヤレス充電に対応するためというのが一番の理由だと思われるが、過去の作品に立ち返り、良いアイデアやデザイン、見落としていたことなどをもう一度探して再考するAppleの開発チームの精神の現れなのではないだろうか。単純に素材だけで言えば「iPhone4」の時代に遡ることになるが、塗装の仕方、仕上げ方にさらに磨きをかけてアップデートさせている「進化」なのだ。

カメラは、デュアルレンズになった。僕のライフスタイルではPlusのサイズは大きすぎて、いつも小さい方のサイズを選んでいたので、Plusより小さなこの筐体にデュアルレンズが採用されたのはとても嬉しい。これでポートレートモードを楽しむことができる。

そして一番印象的だったのは、前面と背面をサンドイッチ構造で繋ぐミッドフレームがピカピカのステンレススチールになったことだ。この辺は好みが別れるところではあるが、僕的には一番気に入っている点。

いま机の上に歴代すべてのiPhoneを並べてこの原稿を書いているのだけれど、じっくりと観察しているとこのiPhoneXは、初代iPhoneもしくは3Gにとても良く似ていることに気づく。丸み、そしてこのピカピカのミッドフレーム、さらに背面が白か黒かのシンプルなチョイスまでも同じだ。この最新のiPhoneの中に初代のデザインと思想がオマージュとして形作られているということは、このiPhoneXはすでに10年前にほぼ完成されていたのだろうかと思えてならない。

これは、iPhoneXが初代にそっくりだと思う僕の気持ちを証明するために半分冗談で初代のロック画面を作ってiPhoneXに設定してみた図。薄さや画面サイズはテクノロジーの進化によって、より良いものへと変化しているが、デザインの思想そのものは、初代からしっかりと引き継がれている。そしてこの写真で画面を見るとその色の表現の違いに驚かされる。より鮮やかに、黒はより深く表現されているiPhoneXのSuper Retinaすげー!

さらにオマージュが伺えるのは、最新のiOSのアップデートにより電卓が初代と同じ丸ボタンに戻ったこと。ディーター・ラムスデザインのブラウンの電卓を思わせる丸ボタンがとってもかわいいのだ。

手に持ってみるとこんな感じ。
8よりもやや大きくて、Plusよりも小さなこのサイズがしっくりと手に馴染む。このサイズがiPhoneの正解だ!と心の中で叫んでしまったほど気持ちのいいサイズだ。十分な画面サイズと携帯性を見事に併せ持つベストバランスではないかと思う。ちなみにこのホーム画面を見て、え!? となった人も多いと思うのでちょっと解説。

ドックとフォルダの背景が消えていて、アイコンの間にひとマス分のスペースを取っている。これはもちろん通常ではできないのだけど、壁紙の色と同色化させて、スペースにも同色の色のアイコンが置いてある。言ってしまえば、単純な目の錯覚を利用したトリックだ。そして僕が常に心がけているのはホーム画面はいつも整理整頓。できればページ数は増やさずに、使用頻度の高いアプリは右側の親指が届きやすい位置に配置する。よくデバイスに対してその使い勝手に不満を漏らす人がいるが、そんな人に限ってまったく整理がされずに何ページも作ってしまっている。不満を漏らす前にまずは自分の机の上くらいは完璧に整えたいものだ。

さてさて、話は少し脱線してしまったがこれが歴代iPhone全てを持つ僕がiPhoneXに触れてみた感想。数字的なスペックや新機能についてはどのメディアでもこぞってレポートしているのでそちらを参考にしてもらうとして、このハイロック的iPhoneXレポートを読んで一人でも多くの人がiPhoneXを持つ喜びをさらに深めてもらえたらサイコーだ。

最後に、
「指による操作を可能にしながら、妥協なく自然に使えるディスプレイを持つハードウェア」というコンセプトの元、開発が始まったiPhone。この10年の歴史の中で多くの感動と未来感を味あわせてくれた。そしてその中から、今では当たり前となっているsnsという新しいソーシャル文化まで生み出してしまった。手の平の上で、映画を見て、メールをチェックして、音楽を聞いて、目的地に案内までしてくれるという、人々の生活を一変させるほどのインパクトを与えてくれた。だけどこれが終わりではない。

「iPhoneの一つの結末というよりも、むしろ新たな章と、その発展の始まりなのですから」とジョナサン・アイブは言う。

今後もiPhoneの進化から目が離せない……つづく。

text&PHOTO:ハイロック


コンテンツ提供:Difa
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